複数のPC間でのデータ共有、さらにはスマホやタブレットとのデータのやりとりまで、すっかり市民権を得たオンラインストレージ。その一方、大手による競争が激化したことで、そこから弾き出されたサービスの終了や有料化も相次いでおり、ここ2~3年を振り返っただけでも、Bitcasa、SurDoc、Cubby、ドライビーなどが無料プランを廃止するか、あるいはサービスそのものを終了している。

また大手のサービスは回線品質などは安定しているものの、メールや写真、ドキュメントなど、1つの事業者にあらゆるデータを任せてしまうことで、万一アカウントの凍結などが起こった場合に提供サービスが軒並み利用できなくなる危険もある。大手のサービスは会社や業務などで使う場合も多いため、プライベートでは別のサービスを利用したい人も少なくないのではないだろうか。

今回は、総合的なサービスを提供している大手の事業者を除外し、無料プランが用意されているオンラインストレージのうち、日本語インターフェイスに対応したサービスを紹介する。日常的に使用しているサービスとは別のサブ用途で利用したり、あるいはプライベート利用に限定したりと、使い方はさまざま。いますぐ必要としなくとも、ひとまずアカウントだけは作成しておき、いつでも使えるようにしておいてはいかがだろうか。

世界有数のオンラインストレージ「Box」

Box

ボックスジャパンが運営。世界有数のオンラインストレージサービスであり、2014年には日本語版サービスもスタートした。主にビジネス向けだが、個人ユーザを対象とした容量10GBの無料プランが用意されている。スマホアプリはもちろん、同期ツールのBox Syncなど連携ツールも豊富。なお無料版では1ファイルあたり250MBまでのサイズ制限がある。

Boxを使ってみたところ

サイズ制限なし、多機能が特徴「MEGA」

MEGA

Mega Limitedが運営。かつてのMEGAUPLOADを母体とするサービスで、容量50GBの無料プランが用意されている。1ファイルあたりのサイズ制限がないのが特徴で、同時アップロード・ダウンロード数を指定できるほか、同サービスに登録したユーザ同士の送受信にも対応するなど機能の多さが特徴。スマホアプリのほか同期ツールのMEGAsyncなど連携ツールも豊富。

MEGAを使ってみたところ

ブラウザごとに機能が異なる「4shared.com」

4shared.com

4sharedが運営。容量15GBの無料プランが用意されている。ブラウザによって利用可能な機能はは大きく異なり、ChromeではEdgeなどと異なりフォルダ作成や一括アップロードができないなど制限がある。デスクトップツールやスマホアプリも用意される。なお無料版では1ファイルあたり2048MBまでのサイズ制限、および日別/月別の転送量制限がある。

4shared.comを使ってみたところ

WebDAVが使える国産サービス「TeraCLOUD」

TeraCLOUD

ジャストプレイヤーが運営。今回紹介する中では唯一、国内企業が運営するオンラインストレージサービスで、容量10GBの無料プランが用意されている。1ファイルあたりのサイズ制限がないのが特徴で、WebDAVが利用できることからWindows専用クライアント以外にサードパーティ製のソフトも利用できる。なお無料版では共有機能が利用できない。

TeraCLOUDを使ってみたところ