いよいよシルバーウィークの始まりです。国内外や帰省など、長期の旅行に行くチャンスです。旅行そのものは楽しいものですが、一人暮らしの自宅を長い間空けるのはちょっと心配ではないでしょうか? そこで今回は警備会社「SECOM(セコム)」の寺本さんに、「自宅を長期間不在にする場合にやっておきたいこと」を伺いました。

その1「不在であることをわからないようにする」

「自宅を空けるときに最も心配なのは、なんと言っても<泥棒>などに侵入されることだと思います。そこでまず心がけたいのが、『泥棒のターゲットにされない』ということです。実は泥棒は侵入する前に『夜に電灯が点かない』『郵便ポストに郵便物や新聞が溜まっている』といった住人が不在である徴候をチェックし、ターゲットにすると言われています。ですから長期間不在にされる場合は『タイマー式照明などの家電』の活用や、『不在期間中の郵便物や新聞配達をとめておく』ことをおすすめします」

その2「泥棒が侵入するのに時間がかかるようにする」

「当然のことですが、家の玄関や窓の戸締まりをしっかりしてください。警察の侵入窃盗調査によると、そもそも4割程度の被害が『鍵をかけていない場所からの侵入』になっています。それくらい鍵のかけ忘れは多い、ということですね。また『侵入するのに5分以上かかると泥棒は諦める』という警察のデータがありますから、なるべく侵入に時間がかかるようにしておくのがいいでしょう。具体的には玄関のドアや窓はダブルロック(鍵を2つ以上設置すること)をおすすめしています。窓には通常の鍵のほかにもう一つ市販の『補助錠』を取り付けるのがおすすめです。これは1000円程度で買え、付属の粘着テープで簡単に設置できるタイプもあります。なお、取り付け場所は『窓枠の上側』にしてください。そうすると泥棒が取り外すには窓の前で背伸びをしなくてはならなくなります。これはかなり人目につきやすい行為なので、泥棒が侵入を諦める確率が高くなります」

その3「帰ってきてからも要確認!」

「旅行から帰ったら玄関扉や郵便ポスト、電力メーターやガスメーターなどに『見慣れない数字や記号、シール』が書かれたり、貼られたりしていないか確認してください。それらは『マーキング』と言い、泥棒が付けた『その部屋の住人の数や不在時間を記録する符号』の場合があります。必ず消すようにし、心配な場合は最寄りの警察に相談するようにしましょう」

旅行から帰ってきたら空き巣に入られていた……というのは、まさに最悪の事態。楽しい気持ちも台無しになってしまいますから、やはり最も気を付けたいのは不在時の防犯対策ということですね。ちなみに寺本さんによれば、最近はアパート全体で警備会社と提携し、不在時も万全の防犯・防災体制を売りにしている物件もあるとのこと。特に女性の一人暮らしや家を空けがちな方は、そういうポイントを家探しの条件にするのもいいかもしれませんね。

《取材協力》
寺本 美保(てらもと・みほ)さん
セコム株式会社 コーポレート広報部 広報課 セコム公式サイト https://www.secom.co.jp/