デルEMCでは、川崎市の本社にグローバルコマンドセンター(GCC)を構え、保守サービスデリバリー(ハードウェアの交換・修理対応)をリアルタイムかつ、プロアクティブに監視している。
GCCはグローバル6カ所で運用し、アジアでは日本に加え、中国、マレーシアの3カ所、北米地域を監視するアメリカ、南米地域のパナマ、欧州地域ではアイルランドに展開している。
GCCの主な機能としては「リアルタイム保守サービスデリバリー監視」「深刻な状況に対する危機管理」「プロアクティブな計画と継続的なコミュニケーション」の3点。リアルタイム保守サービスデリバリー監視では、技術者の派遣や保守部品を配送し、SLAを遵守する。
深刻な状況に対する危機管理については、自然災害などの事態に対してエンドツーエンドのチームで連携することで影響を最小化する。プロアクティブな計画と継続的なコミュニケーションに関しては、サービスデリバリーに影響を及ぼす懸念のあるイベントの影響を評価し、先回りして対策を行う。
これらを実行するため、同社ではリアルタイムに潜在的な問題を発見する保守サービス監視ツールを活用。これは、修理依頼書発行から在庫確認、最寄在庫拠点におけるピック・パック・シップ、保守部品配送・技術者派遣、現地でのサービス提供までを監視するツールとなる。
このプロセスの中で予定通りに通過できなかった場合、大型画面にポップアップされ、エージェントがどの時点で発生し、どのような原因なのかということを評価した上で関係部門と連携しつつ、リカバリし、解消するという。また、同社のシステムとパートナーシステムの統合を可能としている。
さらに、危機管理と催時管理として台風や地震といった自然災害などが発生した際に、リアルタイムに情報を把握し、対策をとることが重要となる。そのため、台風をはじめ事前に影響が予測できる事象については事前に評価し、各部門が把握できるように情報を共有することなどを行っている。