リスクモンスターは9月11日、第5回「金持ち企業ランキング」調査結果を発表した。同ランキングは、2017年7月24日時点で開示されていた、2016年4月期決算以降の最新決算書に基づき算出したNetCash(現預金-(短期借入金+長期借入金+社債+1年以内返済の長期借入金+1年以内償還の社債+割引手形))を比較して作成されたもの。

「信越化学工業」が初の首位

ランキング1位は「信越化学工業」(NetCash7,383億円)。同社は第1回以降、NetCashが増額傾向にあり、前回と比べて1,000億円以上増加。今回、初の首位を獲得した。リスクモンスターは「好調な業績を背景にcashの蓄積を進めていることがうかがえる」と分析している。

第5回「金持ち企業ランキング」ランキングベスト20

以下、2位「任天堂」(同6,627億円)、3位「ファナック」(同6,297億円)、4位「三菱自動車工業」(同5,412億円)、5位「SUBARU」(同5,105億円)、6位「SMC」(同4,428億円)、7位「キーエンス」(同4,169億円)、8位「京セラ」(同3,513億円)、9位「富士フイルムホールディングス」(同3,211億円)、10位「三菱電機」(同3,103億円)と続いた。

第1回から4年連続で1位だった「ファナック」は、2015年3月期から株主に対して大幅な利益還元を行う方針に転換したことで、2年連続でNetCashが減少し、3位に後退した。また前回2位の「キヤノン」は、有利子負債の増加によりNetCashが前年度比6,150億円減と大幅に減少し、トップ100圏外の332位に沈んだ。

前回順位との比較では、「スズキ」が2,582位から14位と大きく順位を上げたのが目立った。これは、近年の好調な業績推移による営業キャッシュフローの増加に加え、SUBARU株の売却による多額のCash獲得が要因という。

調査対象は金融機関(銀行、証券会社、保険会社等)、IFRS適用企業を除く決算短信提出企業2,879社。