夏バテぎみが続く9月。気を抜いていると、あっという間に年末になってしまいそうな残りの数カ月に向け、気合いを入れるべくガッツリした料理が食べたい! 今回は、そんな人にピッタリな、東京都・東中野の「大盛軒(おおもりけん)」(東京都中野区)に突撃! 名物メニュー「鉄板麺」を味わってきた。
「量が多くて、お腹いっぱい食べられる定食を出す店にしたい」
同店は、JRの「東中野駅」東口を出て徒歩1分かからない。「ファミリーマート」のすぐそばにあるので、店舗の場所はとても分かりやすいはず。「大盛軒」というのは、現在の店長を務める村上さんのお父さまである、先代のご主人が昭和57(1982)年に開店。「量が多くて、お腹いっぱい食べられる定食を出す店にしたい」ということで「大盛軒」という店名にしたのだそうだ。
当初から現在と同様のメニューで続けており、看板メニューの「鉄板麺」(税込880円)も開店当初からあったとのこと。先代が子どもの頃に食べたことのある料理をもとに、記憶を辿って生み出した料理なんだとか。
「鉄板麺」と最初に聞いたときは、鉄板の上に麺がのったメニューかと思ったのだが、どうやらそれは勘違い。鉄板の上にのせられたキャベツと豚肉に、半ラーメンとライスのセットが「鉄板麺」なのだ。なんだかお得なイメージだ。メディアにも多数登場しており、すっかり東中野名物となっているようで、この取材の数日後にテレビを見たら思いっきり紹介されていた。ぐぬぅ……、先を越された!
ということで、ここは定番の「鉄板麺」以外のことにも触れておこう。「酸辣湯麺(サンラータンメン)」(税込820円)や「もやしそば」(税込720円)といった単品の麺類をはじめ、「鉄板麺」同様に半ラーメンがセットになった「棒々鶏麺」(税込930円)、「焼肉麺」(税込880円)など、豊富なメニューも用意されている。どれにしようか迷ってしまうのも楽しそう。だがしかし、「うちは『鉄板麺』の一枚看板でやっていきたいくらいなんですよ(笑)」という店長さんのオススメもあり、ここはやっぱり人気NO.1の「鉄板麺」を食すことにした。
「鉄板麺」の全貌とは!? そのボリュームに驚き
注文して5分ほど待つと、来た来た~! ジュージュー音を立て、湯気をもうもうと立ち上がらせながら「鉄板麺」がやってきたよ。こりゃおいしそうだ!
まずは落ち着いて、メニュー表にのっている「鉄板麺の食べ方」を見ながら、具の中央にくぼみをつける。そして生卵をIN。そしてカリカリにんにくをその上からかけ、混ぜ混ぜしながら口に運ぶ。ああ~、にんにくの香りと豚バラ肉、キャベツの甘味、そこに卵がトロっと混ざり合って美味。その味は想像よりもさっぱりめだ。もっとガッツリして、濃い味のジャンクなメニューかと思っていたので意外だった。これなら食の細い女性でも、パクパク行けちゃう気がする。
しかし、ライスの盛り方を見るとさすが「大盛軒」だけあって、お茶碗にご飯がギッシリ。そこに秘伝のタレをしっかりつけた豚肉とキャベツ、にんにく、卵を乗せて一気にバクッ! 「このメニューの真の主役はライス!」と言いたくなるくらいピッタリ合うよ、合う!
おっと、半ラーメンを忘れちゃいけない。ラーメンは、製麺所にオリジナルで作ってもらっている平打ち麺で、しっかりとコシがある。醤油ベースのシンプルなスープとの相性抜群だ。
また、テーブルに鎮座している巨大なタバスコをかけてみると、辛みと酸味で一段と味が引き立つ。ちなみにタバスコはこれだけの量があっても1週間持たないくらい使われるのだとか。それだけ刺激的な味を求めてこの店を訪れる人が多いのだろう。わかるなあ~。肉とライスをガッツリ食べつつ、ラーメンをお口直し的にすすり、夢中で食べ進め、あっという間に平らげてしまいました。ごちそうさまです!
店には常連さんの多い様子。「常連になると、他のメニューも頼むのかな?」と店長さんに聞いてみると、「いやいや、それがそうでもないんですよ。来るときには違うメニューを頼もうと思っていたのに、やっぱり店に来ると『鉄板麺』を頼んじゃう人が多いみたいですよ」と話す。なるほど、たしかに「あそこの店にはこれを食べに行く」って、店によってお目当てを決めているものだ。1度食べたらやみつきになる東中野の名物料理「鉄板麺」。読者の方もぜひその味を体験してみてほしい。
●information
大盛軒
住所: 東京都中野区東中野1-51-1 村上ビル1階
営業時間: 11時~22時
定休日: なし