説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「セキュリティで保護されていないネットワーク」に接続してだいじょうぶ?』という質問に答えます。

***

Wi-Fiの接続を開始するとき、アクセスポイント名の下に「セキュリティに関する勧告」と表示され、それをタップしたところ「セキュリティで保護されていないネットワーク」と表示されたのではありませんか? iOS 10からこのような警告を受けるようになり、戸惑った経験がある人も多いことでしょう。

この警告は、Appleが公開している「Wi-Fi ルーターおよび Wi-Fi アクセスポイントの推奨設定」の基準を満たさないアクセスポイントへ接続したときに表示されます。ただし、どの項目に問題があるか表示されないため、一般ユーザは設定を変更できない公共の場所にあるWi-Fiアクセスポイントでは対策の施しようがありません。

だいじょうぶかどうかというご質問への回答ですが、「避けるべき」といえます。WPA2パーソナル(AES)などの暗号化方式が適用されていないことは確実ですから、安全とはいえません。最悪の場合そのアクセスポイントを経由して送受信したデータが外部へ流出したり、覗き見られたりする可能性があります。

なお、セキュリティに関する警告は、ほかに「セキュリティ保護されていない非公開ネットワーク」と「安全性の低いセキュリティ」があります。後者はセキュリティに問題がある古い暗号化技術を使うWi-Fiアクセスポイントで表示されることがあり、最悪の場合は情報流出などの被害につながることがあります。どちらにしても、利用は避けたほうが無難でしょう。

「セキュリティで保護されていないネットワーク」と表示されるWi-Fiアクセスポイントの利用はできるだけ避けましょう