触るとやわらかく、独特の感触が楽しいおもちゃ「スクイーズ」。お店に行くと、パンやドーナツ、ケーキ、フルーツなど、食べ物系のおいしそうなスクイーズがいっぱいで、目移りしてしまいますよね。実はこのスクイーズ、100円ショップで販売されている材料を使って簡単に手作りできるのです。オリジナルのスクイーズ作りに挑戦してみませんか?
前回は、メイク用スポンジやメラミンスポンジ、ガラス絵の具を使ったスクイーズを紹介しました。今回は、もう少し大きめのスポンジと、乾いたあとに弾力が残る粘土、ガラス絵の具、アクリル絵の具を使って作ってみます。
材料(直径10cmのスクイーズ2個分)
・スポンジ……作りたいものの大きさに合わせたもの
・軽量粘土(乾くと弾力が出るタイプのもの)……2個
・ガラス絵の具……好きなカラーのもの
・アクリル絵の具……好きなカラーのもの
・デコパージュ専用液(トップコート)……1個
・筆
・クッキングシート
今回はドーナツを作りたかったので、丸っぽい形をした洗車用スポンジを使用しました。100円ショップには、さまざまな大きさのスポンジが販売されているので、作りたいものの大きさに合わせて選べばOKです。
今回のスクイーズ作りのポイントとなる材料が、「乾くと弾力が出るタイプの軽量粘土」です。普通の軽量タイプの紙粘土は、乾燥後、固くなってしまいますが、それと比べると弾力が残るのが特長です。とても伸びがいいので、形を作る過程でもひび割れがしにくくなっています。筆者は100円ショップの「セリア」で販売されている、「エンジェルクレイ」という粘土を使用しました。
作り方
スポンジを作りたいものの形に切る
スポンジを作りたいものの大きさに切り、はさみで少しずつカットしながら形を作っていきます。今回は中心に穴をあけたドーナツ型と、丸いパン型の2つを作りました。スポンジの上に粘土をかぶせていくので、ドーナツを作る場合、穴は少し大きめにした方がいいかもしれません。
粘土でスポンジを包む
スポンジの形を整えたら、次は「乾くと弾力が出るタイプの軽量粘土」の出番です。今回は2個の粘土を用意しました。ひとつは成形用、ふたつ目は着色用として使用します。
袋から取り出すと、まるで練り消しゴムのように、とてもよく伸びます。こね始めはベトベトして手に絡み付きますが、だんだんとまとまるようになります。
粘土が手にまとまるようになってきたら、スポンジの大きさに合わせて薄く伸ばし、包みます。
かなり柔らかい粘土なので、指の跡が残りやすく、成形の過程で凸凹になったり、穴があいてしまうかもしれません。そのような時は、穴ができた部分や凹んだ部分に粘土をのせて伸ばします。指先に水を少しだけ付けて粘土を伸ばすと、なじみやすくなります。
スポンジを粘土で包んだら、その後丸一日かけて乾燥させます。湿度が高い日などは、もう少し時間をかけて乾燥させた方がいいようです。
着色する
次に色を付けていきます。もう1個の粘土を適量、ビニール袋などに入れ、水をスプーンなどで少しずつ加えます。水を加えるたびにビニールの上からもみ、粘土と水をなじませます。
スプーンですくい、ようやく垂れる状態くらいまで水を加えます。すくった時、ダラダラと垂れ落ちる状態だと水の加えすぎなので、粘土を足してとろみを調整します。
その後、アクリル絵の具を少量入れて色付けします。色が濃くなりすぎないように、少しずつ少しずつ加えていくのがポイントです。
今回はイチゴチョコがコーティングされたドーナツをイメージし、粘土に赤のアクリル絵の具を加えました。乾燥させた本体の上に、流すように着色した粘土をかけていきます。作業台を汚さないように、下にはクッキングシートなどを敷いた方がいいでしょう。再び1日以上かけて乾燥させます。その後、いちごソースをイメージして、ガラス絵の具(赤)でラインを入れました。
仕上げをする
粘土が乾いたら、光沢を付けるのと保護のために、コーティングをします。今回、筆者は100円ショップで購入できる「デコパージュ専用液」を使用しました。
「デコパージュ専用液」を筆で薄く塗っていきます。
このコーティングですが、ホームセンターなどで販売されている、乾いた後も柔らかく仕上がる接着剤を使用すると、より手触りが柔らかくなるようです。
完成!
子どもの両手に収まるほどのドーナツ型スクイーズが完成しました。そのほか、丸い形を生かして「あんまん」も作ってみましたが、表面がなかなかなめらかに仕上げることができず、課題が残りました。
メイク用スポンジやメラミンスポンジにガラス絵の具を塗ったスクイーズとは若干異なり、ちょっと固めの弾力性ある仕上がりです。もちもち・しっとりとした感触のスクイーズではなく、弾力を楽しむスクイーズと考えた方がいいかもしれません。
作る時に注意したいこと
メイク用スポンジで作るスクイーズ作りの時と同様、作業の途中ではかなりの量のスポンジの切りくずが出ます。風が当たると飛び散り、後片付けが大変なので、風が当たらない場所で作業をするようにしましょう。手元に粘着ローラーなどを置いておくと、はさみや机の上に付いたスポンジの切りくずを取ることができるので便利です。
まとめ
粘土やコーティング剤を乾かす回数も多いため、メイク用スポンジで作るスクイーズ作りとは異なり、時間が多少かかります。しかし、本物の大きさに近い食べ物系スクイーズの完成に、子どもは大喜び。カラフルなアクリル絵の具で着色した粘土を使えば、海外のフォトジェニックなスイーツのスクイーズも作れそうですね!