バルミューダ、次に仕掛けるのはシンプルでお洒落なオーブンレンジ - 期間限定でポップアップストアも

「人生はテイスティーだ」

9月6日に行われたバルミューダの新製品発表会でこう語ったのは、バルミューダ代表取締役・寺尾玄氏。発表会で新たにお披露目されたのは、オーブンレンジ「BALMUDA The Range」だ。9月6日からバルミューダオンラインや量販店にて予約受付を開始し、11月末から12月上旬にかけて出荷を予定している。本体カラーのラインナップとして、43,500円(税別)のブラックとホワイト、54,500円(税別)のステンレスを用意した。ステンレスモデルは表面にパウダーコートを施しており、指紋がつきにくい。

寺尾氏は開発の経緯について、「どんな製品の開発も、楽だったことはない。開発には2年半かかった」と述べた。「自宅の電子レンジが不調なときに量販店を見に行くと、色はワインレッドばかり。おしゃれ感を欠いていたし、操作ボタンも複雑でわかりにくかった」と言う。「そもそも、自動調理のような付加機能を加えずとも電子レンジは素晴らしい道具なんだ」とレンジについて熱く語る。開発したかったのは、シンプルで使いやすい電子レンジ。おいしい食生活、突き詰めると「テイスティーな人生」を支えるものを目指した。

寺尾氏の言葉通り、BALMUDA The Rangeはスマートなボディで美しいたたずまいとなっており、操作も非常にシンプルだ。日々使うものだからこそ、機能を最小限にまとめた。

搭載しているのは、「自動温めモード」「手動温めモード」「飲み物モード」「冷凍ごはんモード」「解凍モード」「オーブンモード」の6モード。手動あたためモードは、100W、500W、600W、800Wのいずれかで温められる。飲み物モードは、コーヒー、ミルク、あつかんと飲み物の種類に合わせて加熱。オーブンモードは、100度から250度までの温度を10度単位で選択可能だ。冷凍ご飯モードでは、ご飯一杯分(150g)と2杯分(300g)を選べる。解凍モードは50gごとに設定でき、半解凍も行える。

サイズはW450×H330×D362mmで、庫内容量は18L。調理したものをストレスなく出し入れするには十分な広さという。重量は約12kgだ。

BALMUDA The Rangeのコンセプトは「Restaurant」。「ものより体験」を、すべての製品開発において主軸にしているバルミューダとして、おしゃれな音楽が流れるレストランのような体験を提供したかった。

そこで、レンジ下部にスピーカーを取り付け、モード選択用のダイヤルを回すと、アコースティックギターの奏でる音楽が聞こえてくる遊び心を加えた。ユーモラスな楽器音で気分を盛り上げる。寺尾氏によると、小学校低学年の息子が大絶賛、「お父さん、本当にすごいものを発明したね!」とほめちぎられたらしい。

実際に触ってみると、なるほど。確かにモードを選ぶ際に音楽が流れてくると、ほんわかとした気持ちになる。面白くてずっとダイヤルを回していたら、「そろそろモードを選んでください」とスタッフに注意されてしまったくらいだ。操作音は、通常の操作音である「Beep」と、アコースティックギターの「Music」を選べる。音の大きさも設定でき、無音にすることも可能だ。

また、よく見るとレンジの上部にライトが3つ付属している。まるで舞台照明のようなこのライトも、Restaurantコンセプトに沿ったものだという。ライトは、設定で消したり明るさを調整することができる。

寺尾氏が言うとおり、人生はテイスティーだ。楽しかった「甘い」思い出や、傷ついた「辛い」「苦い」思い出、すべてが人生を彩っていく。そんなテイスティーな人生の活力となる日々の食事に貢献したい、そんな思いが感じられる製品だった。

またバルミューダは、9月7日から12日まで、東京・代官山のT-SITE GARDEN GALLERにてポップアップストアを出店する。会場は「見る、聞く、触る、感じる、味わう、買う」をコンセプトにバルミューダの製品を展示し、実際に触れ、購入も可能だ。常設体験コーナーも設置し、「BALMUDA The Gohan」で炊いたご飯や、「BALMUDA The Toaster」で焼いたトーストを無料で試食できる。

開催時間は7日が15時から20時、8日から11日が10時から20時30分、12日が10時から18時30分。8日、10日、11日は事前申し込み制のイベントを行うため、一般入場は18時までとなっている。