家族と、姉と弟と。

ハルちゃんの一日はこうちゃんから始まる。

こうちゃんの泣き声が隣の部屋から聞こえると、パッと目を覚まして「こうちゃんが泣いているから、いってくるね」と走ってゆく。すると「あはは、こうちゃん こうちゃん」と、二人がじゃれあっている声が隣の部屋から聞こえてくる。そう、ハルちゃんはこうちゃんがとっても好きなのだ。

もちろん、こうちゃんもハルちゃんのことが大好きだ。僕がどんなにあやしても泣き止まない時でも、スマホでハルちゃんの写真を見せるとスッと笑顔になったりする。あとハルちゃんが階段を上がってくる音が聞こえると、どこにいても猛スピードでハイハイして迎えにゆくのを見ると、いつも微笑ましい気持ちになる。

とはいっても、こうちゃんがやってきてから、ハルちゃんだけの時に比べて子育てはぐっと大変になった。片付けたばかりの部屋があっという間にめちゃくちゃになるし、ご飯の時も、散らかしたテーブルと床を拭いている時間の方が、食べている時間よりずっと長い。だから子どもの寝かしつけが終わると、思わずガッツポーズしてしまう。ただ前よりずっと楽しいなって思うことも増えた。