赤ちゃんは大体3ヵ月になると笑い始める。それまでの、寝ているか、ぼんやりしているか、泣いているだけの赤ちゃんと比べると、笑っているとぐっと人間らしくなった気がしてくる。そして親は子どもが笑っているだけで嬉しくなってくる。
娘もよく笑っていた。でも息子はもっともっと笑っている。というか、起きてから寝るまでずっと笑っていると言った方が正しいくらい笑っている。だから急に笑わなくなると、あ、病気なのだなとすぐ分かる。そして少しでも回復するとまた笑い始める。たとえば、風邪で気分が悪くなって、息子はちょっと吐いた。すると少しすっきりしたのか、ニコッと笑いかけてきた。「あら、さっぱりしてよかったね」と話しけると、また吐き出し、再びニコッと笑った。息子にとっては笑顔が健康のバロメーターである。
そんな終始笑顔の息子だから、外出しても人々に笑顔を振りまきまくる。特に路面電車に乗ると息子は周りの人に微笑みかける。すると人々は、はにかみながら息子に手を振るのだが、それを見た息子はさらに手と足をバタつかせてながら、満面の笑顔を振りまいたりする。周りの人がすっかりリア充の顔になっている。この赤ちゃんの笑顔の圧倒的な肯定感はなんだろうと思う。