Lenovo傘下のMotoloraが、独ベルリンで開幕した家電関連展示会「IFA2017」に合わせて、スマートフォンの新製品「Moto X4」を発表した。デュアルカメラを採用したコンパクトで高コストパフォーマンス製品となっている。欧州での発売は9月。国内での発売も予定しているが、価格、販売時期などは今後発表されるという。

Moto X4

Moto X4はAndroid 7.1を搭載したスマートフォンで、Snapdragon 630、メモリ3GB、ストレージ32GBを搭載。5.2インチフルHDディスプレイを採用し、IP68相当の防塵防水性能を備えている。

防水性能を備えているため、短時間であれば水中でも動作する

カメラは、メインが有効画素数1200万画素のデュアル・オートフォーカス・ピクセルセンサーで、レンズのF値はF2.0。もう一方は画角120度という超広角レンズで、F値はF2.2、有効画素数は800万画素となっている。

本体背面

カメラはデュアルカメラ。カメラの周囲は「時計のような」デザインを採用した

通常の撮影に加え、2つのカメラを使って被写体までの距離を測定して被写体ボケを作る「Selective Focus」機能を搭載。カメラで表示しているカラーを指定して、その色だけを残すような「Spot Color」も搭載する。

Selective Focusで、背景ボケの量を操作できる

Spot Color。ここではMotorolaのロゴの色を選択して、それ以外の色をモノクロに変換している

カメラのその他の機能

さらに、画面に写ったランドマークを検出してその情報を表示する「ランドマーク認識」機能も搭載している。日本国内でどのようなランドマークに対応しているか聞いてみたのだが、はっきりとは分からないとのこと。「とにかくたくさんの場所だ(笑)」(ブースの説明員)。

ランドマーク認識では被写体にカメラを向ける。写真でも認識するようだ

ランドマークを認識するとピンのマークが表示される

被写体が認識された

各種情報が表示される

複数のBluetoothスピーカーなどに同時接続するワイヤレスサウンドシステム機能を搭載。最大4つのスピーカーに接続して同時に同じ音楽などを再生させることができる。パーティーなどで大音量を流す、複数の部屋に同じ音楽を流す、といったことができるとしている。

最大4つまでのBluetoothスピーカーなどに接続できる

各スピーカーの音量を個別に設定可能

IFA 2017会場のレノボブースでは、これに加えてIFA 2017に合わせて発表された「Star Wars / ジェダイ・チャレンジ」を体感できるコーナーも設けられている。これはAndroidスマートフォンやiPhoneをVRヘッドセットに装着し、目の前に現れる敵をライトセーバーを用いて倒す、というもの。

周囲の現実の景色をそのまま取り込み、敵の姿とライトセーバーはCGという拡張現実(AR)のゲームであり、LenovoミラージュARヘッドセット、トラッキング・ビーコン、ライトセーバー・コントローラーの3つを組み合わせてゲームを実現している。

ヘッドセット、足元に置くトラッキング・ビーコン、ライトセーバー型のコントローラーのセット

ブースで体験できるのはこのショートバージョンのみだが、ホリデーシーズンの発売時には、戦略バトルやホロチェストいったほかのゲームも遊べるようになるという。

足元に置かれているピンクに光っているのがトラッキング・ビーコン

ライトセーバーの柄だけを何やら振り回しているだけに見えるが、眼前には敵がいるし、ライトセーバーが見えている

ほかにブースには、Moto Zシリーズを拡張する独自アクセサリの「Moto Mods」の新製品として、360度カメラとゲームコントローラーの2製品が展示されていた。360度カメラは、4K動画の撮影にも対応したModsで、前面と背面に2つのカメラを搭載し、合成することで360度画像を生成する。

Moto Modsだけに背面カバーと一体化した360度カメラで、背面カバーを交換するように装着する

360度カメラ

厚みはそれほどでもない

360度撮影が可能

3Dサウンドの録音、スマートフォンと直結してライブストリーミング撮影など、充実した機能を搭載している。こちらは、まだ国内の発売についてアナウンスはされていない。

ゲームコントローラーは、左右2つのジョイスティック、十字ボタン、各種ボタン類と本格的なコントローラー。Modsの専用端子に接続するため、安定して素早い動きが可能なので、デモで使われていたレースゲームだけでなく、格闘ゲームやシューティングゲームでも十分対応できそうだった。こちらも国内発売のアナウンスはされていない。

本格的なゲーム用コントローラー