「幕末維新やまぐちデスティネーション」(山口DC)が開幕し、2日にオープニングイベントが開催された。新山口駅3番線ホームでは、午前・午後の2回にわたり蒸気機関車D51形200号機を特別展示。この日から新製客車(35系客車)で運行開始した「SLやまぐち号」と同時に入線し、蒸気機関車C57形1号機と並ぶ場面もあった。
D51形は1936~1945年にかけて日本の機関車では最多という1,115両が製造され、「デゴイチ」の愛称で親しまれた。D51形200号機は1938(昭和13)年に国鉄浜松工場で製造。引退後は梅小路蒸気機関車館(現・京都鉄道博物館)に動態保存され、「SLスチーム号」などに使用された。2014年に本線運転復活が発表され、C56形に代わる「SLやまぐち号」「SL北びわこ号」の牽引機関車とするため、大規模修繕と本線運転用の改造が行われてきた。
今回の特別展示は、復活運転を前にD51形200号機をホームから間近に見学できるようにと企画され、午前・午後の2回に分けて実施。ともにディーゼル機関車DE10形1531号機がD51形200号機を牽引し、新山口駅3番線ホームに展示された。
午前の特別展示では、新製客車(35系客車)の初運行となる「SLやまぐち号」と、DE10形に牽引されたD51形200号機が同時に入線。「SLやまぐち号」のC57形1号機と並ぶ位置でD51形200号機が展示された |
午前の特別展示は「SLやまぐち号」の発車(新山口駅10時50分発)に合わせて実施され、新製客車(35系客車)とDE10形・D51形が同時に入線。1番線ホームにC57形、3番線ホームにD51形が並んだ。午後の特別展示では、12時50分頃にDE10形・D51形が3番線ホームに入線した後、2番線ホームに12系客車の臨時快速「『山口DCオープニング』号」(下関行)が入線。続いて13時10分頃、1番線ホームに「SL『ありがとうレトロ客車』号」が入線し、蒸気機関車やレトロな客車が並ぶ国鉄時代さながらの風景となった。午前・午後ともに多くの鉄道ファンらが集まり、外観などを撮影している様子だった。
D51形200号機の復活運転は11月の「全国SLサミット in やまぐち」に合わせて実施される。11月23日のSLフェア(下関総合車両所新山口支所で開催)にてD51形・C57形・C56形の3形式が勢ぞろいし、11月24日にSLサミット記念式典、11月25・26日に「デゴイチ」復活運転記念イベントが開催される。11月25日にD51形が「SLやまぐち号」を牽引し、11月26日にはD51形・C57形が「SLやまぐち号」で重連運転を行う予定となっている。