アイペット損害保険はこのほど、「マダニの被害に関する調査」の結果を明らかにした。同調査は8月17日~18日、犬・猫(以下「ペット」)飼育者560名を対象にインターネットで実施したもの。

ペットがマダニに刺された経験はありますか?

ダニはさまざまなウイルスを持つ虫で、中には命に関わるような事態を引き起こすウイルスを持っている場合もある。

先日、ペットを介して人に感染したことで注目された「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」も、マダニが持つウイルスによって引き起こされる感染症の一つ。国立感染症研究所によると、SFTSウイルスに感染すると6日~2週間の潜伏期を経て発熱や消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症例で認められるという。

まず、ペットがマダニに刺された経験はあるか尋ねたところ、10.0%が「ある」と回答した。ペットがマダニに刺された経験を持つと回答した人にどこで刺されたのか聞くと、最も多い回答は、犬・猫ともに「家の周辺にある公園や草むらを歩いているとき」(犬80.0%、猫68.8%)だった。「山・川などのアウトドア時」(犬20.0%、猫6.2%)を圧倒的に上回っている。

マダニは身近に生息していることから、散歩やちょっとした外出時にも気をつける必要があるという。猫の場合は、「拾ってきた時に刺されていた」という回答もあった。

ペットはどこでマダニに刺されましたか?

マダニを見つけたときは、犬や猫から無理に引っ張って取らないことが大事だという。肉眼でも確認できる大きさのため、つまんで取ろうと考える人も多いが、マダニは頭部をペットの皮膚の奥深くまで埋めるような形で噛(か)み付いているため、無理に引っ張ると胴だけがちぎれて頭部はペットの体内に残ってしまうという。

マダニを無理に引っ張ると、頭部がペットの体内に残ってしまうことがある(※イメージ)

頭部がペットの体内に残ると、マダニの体内にいるウイルスがペットの体内に入ってしまうとのこと。もしも、ペットに噛み付いているマダニが恐ろしいウイルスを持っている場合は大変危険だという。ペットにマダニを見つけたら、自分で取らずにすぐに動物病院へ連れて行くことが大事とのこと。