実は最近、「キリン一番搾り生ビール」の味とパッケージがリニューアルされていることにお気づきだろうか? 7月下旬の製造分から順次切り替えられているので、缶を手に取って「あれ?」と思った人も多いはず。では、実際のところ"何が変わったのか"。「新・一番搾り」試飲会で、新旧を飲み比べてきたのでリポートしよう。

麦汁をイメージした立体的な雫マークが加えられるなど、パッケージデザインも一新されている

新しくなったキリン一番搾りはココが違う

「キリン一番搾り生ビール」は、麦の旨味が詰まった一番搾り麦汁のみを使用することで、麦本来の味が堪能できるキリンのロングセラー商品。今から27年前に発売され、来る2020年には発売30周年を迎えることから、今回の大リニューアルが行われることになった。

麦の量の比較。左が一般的なビール、右が一番搾り。使用量は約1.5倍の差がある

今回のリニューアルにあたって、なんと総勢100名もの技術員が動員され、1,000回以上の試験醸造を行って"新たな味わい"が生み出された。通常リニューアルを行う際、試験醸造の回数は50~100回程度だというから、その何倍もの手間がかけられた今回のリニューアルには同社の並々ならぬ意気込みが感じられる。

麦汁の比較。右が一番麦汁で、左が二番麦汁

では、具体的にどのように味が変わったかと言うと、代名詞の"一番搾り製法"はそのままに、麦汁のろ過温度をより低温にし、麦の旨味成分をアップ。雑味・渋味が減ってより一層、麦本来の旨味が味わえるようになったという。

新旧を飲み比べてみると差は明確

いよいよ試飲。新旧を比較するため、最初に「旧・一番搾り」を飲んでみる。味はと言うと……もちろん、ウマい。濃厚な麦の旨味が堪能でき、これでも十分にウマい。

左が「旧・一番搾り」、右が「新・一番搾り」

では、リニューアルした「新・一番搾り」を飲んでみよう。同商品の新CMで堤真一さんも言っているが……あきらかに違う! もう一度、旧を飲んでみる。お、やっぱり違う!

比べてみて強く感じたのは、「新・一番搾り」がとても澄んだ味わいであること。ビール特有の苦味や酸味が少しばかり抑えられているように感じられ、より麦の味わいがダイレクトに舌へと届く。しかも、後味がとてもクリア。全体的に角がとれ、どこか味に丸みが出たような印象だ。

試飲会場では注ぎたての生ビールも飲めた

筆者はビール好きではあるのだが、3杯、4杯……と続けて何杯も飲むのは少々しんどかったりするので、途中からサワーやハイボールに移行するタイプ。だが、この「新・一番搾り」はとても口当たりが爽やかで飲みやすくなっているので、筆者でもゴクゴクと続けて飲みたくなる一杯だと感じられた。

まだ「旧・一番搾り」が売られている店もあるので、一番搾りファンはぜひ新旧を飲み比べしてみてほしい。