受けるか受けないか、親に判断が求められる任意の予防接種。ワクチンは、いずれもできれば予防したい感染症ばかりだが、経済的負担を考えると接種すべきか迷ってしまう……という人は多いかもしれない。
そこで今回は、子どもを持つ女性のマイナビニュース会員274名に子どもに受けさせた任意の予防接種について聞いてみた。
Q.任意の予防接種のうち、お子さんに受けさせた(もしくは受けさせる予定の)ものはどれですか?
1位 インフルエンザ 69.0%
2位 おたふくかぜ 57.7%
3位 ロタウイルス 28.1%
4位 髄膜炎菌 13.1%
5位 A型肝炎 5.8%
6位 狂犬病 5.1%
インフルエンザ
・「感染力が強く家族に広まるから」(38歳/東京都/幼稚園児の親)
・「受験シーズンの時に念のため受けさせた。そのほかの年でも、体調が良ければ受けさせた」(46歳/愛媛県/高校生の親)
・「インフルエンザは一度かかって大変な思いをしたから」(45歳/埼玉県/未就園児の親)
・「重症化しないならその方が良い。子どもに持病があるため、重篤な病気は避けたい。共働きのため感染症を長引かせたくない」(32歳/宮城県/保育園児の親)
・「流行するものだから。ウイルスの危険にさらされる可能性が高いから」(37歳/長野県/未就園児の親)
・「インフルエンザやおたふくかぜは悪化すると本人も苦しむし、看病する側も感染してしまいそうなので」(36歳/奈良県/小学生の親)
・「インフルエンザは園で流行するのでかかってもひどくならないように」(37歳/福島県/幼稚園児の親)
・「もしかかってしまっても、症状が軽ければ……と思ったので」(29歳/滋賀県/小学生の親)
・「インフルエンザは冬場になると絶対に大流行するから」(38歳/滋賀県/幼稚園児の親)
・「うがい・手洗いができない小さい時は接種した」(35歳/埼玉県/幼稚園児の親)
おたふくかぜ
・「幼少期にかからなかったので、様子を見て受けさせようと思っている」(41歳/新潟県/小学生の親)
・「病気になると大変なので、なるべく予防したいから。予防接種は任意も含め、全て打っている」(42歳/大阪府/未就園児の親)
・「おたふくかぜの後遺症で、難聴などがあると聞き怖かったから」(36歳/岩手県/未就園児の親)
・「おたふくはかかると大変と聞いていたので、かかっても軽く済むようにしたいと思って受けさせた」(33歳/千葉県/小学生の親)
・「小児科の先生に勧められた」(33歳/岡山県/保育園児の親)
・「今だけでなく将来を考えて」(37歳/新潟県/幼稚園児の親)
・「まだおたふくかぜにかかっていないし、男の子の高熱は危険だと聞くので」(41歳/茨城県/中学生の親)
ロタウイルス
・「集団生活をするし、守れる病気があるなら守りたいから」(36歳/神奈川県/保育園児の親)
・「受けられるものは受けておいた方が良いと思ったから」(31歳/大阪府/保育園児の親)
・「予防できるものは、全てしてあげたいから」(30歳/福島県/未就園児の親)
・「重篤化するし、比較的かかりやすいと聞いたから」(30歳/富山県/未就園児の親)
・「産院で勧められたから」(32歳/静岡県/未就園児の親)
・「0歳から保育園に預けると決めていたので、さまざまな菌に出会う機会だと思い、打ちました」(38歳/大阪府/保育園児の親)
髄膜炎菌
・「小児科から勧められたのと、3歳未満はワクチンが無料だったので」(41歳/熊本県/保育園児の親)
・「重症化したり、近親に感染してしまったりすると大変なので」(37歳/埼玉県/保育園児の親)
・「かかると症状が重いから」(39歳/埼玉県/未就園児の親)
A型肝炎
・「海外生活をしていたので」(44歳/静岡県/中学生の親)
・「保育園などの集団生活の場に入るとウイルスに感染しやすいと聞くので、予防できるものはなるべく予防したいと思ったから」(29歳/広島県/未就園児の親)
・「重症化したら怖い」(33歳/富山県/未就園児の親)
狂犬病
・「感染すると命に関わるから」(29歳/愛知県/未就園児の親)
・「もしものために」(38歳/京都府/保育園児の親)
総評
調査の結果、任意接種のうち最も受けている人が多かったのは「インフルエンザ」となった。保育園、幼稚園、小学校での流行を警戒する声、受験前の感染を予防したいという声など、実際に感染したり、身近に感染者がいたりする状況の中で、危機感を持っているようだ。
おたふくかぜやロタウイルスは、重症化を予防するために受けさせたという人が目立った。小児科医の竹中美恵子先生によれば、ロタウイルスに関しては、子どもの患者が重症化しやすく、特効薬がないためワクチンの接種が非常に有効とのこと。接種できる期間が限られているので、速やかに受けるようにしてほしいと話している。
他にも、髄膜炎菌、A型肝炎、狂犬病などがあがったが、受けている人は少なかった。経済的負担の少ない定期接種と異なり、基本的には自己負担となる任意接種は、親の判断が求められる。しかしいずれのワクチンに関しても、重症化した場合のリスクを考えると、接種が望ましいものばかり。自治体によっては補助が出ているところもあるので、ぜひ検討してみてほしい。
調査時期: 2017年8月4日~2017年8月16日
調査対象: マイナビニュース会員(小学生以下の子どもを持つ女性)
調査数: 274人
調査方法: インターネットログイン式アンケート