イタリアのフェラーリは23日、V8エンジンを搭載してリトラクタブルルーフを採用した新型GT「ポルトフィーノ」を発表した。スポーツ性とエレガンス、快適な乗り心地に加え、多用途性も備えている。

フェラーリ「ポルトフィーノ」

イタリアの美しい街の名を冠した同モデルは、2016年と2017年のインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーに選出されたV8ターボエンジンを搭載。新コンポーネントの採用とエンジン制御ソフトウェアの見直しにより、「カリフォルニア T」より出力を40cv向上させた。最高出力は600cvで、0-100km/h加速は3.5秒となっている。

シャシーは完全新型で、「カリフォルニア T」から大幅な軽量化を実現。幅広い最新鋭製造技術を導入してボディシェルの全コンポーネントを再設計した結果、軽量化の達成だけでなく、ねじれ剛性も向上した。快適なリトラクタブル・ハードトップに加え、広いトランクやゆとりあるコックピット・スペースを実現し、小旅行に適した2つのリアシートも備える。

パワートレインには、第3世代の電子リア・ディファレンシャルが搭載され、F1-Tracとの組み合わせにより、メカニカルグリップだけでなく、限界域での車両コントロールも改善させている。このクラスで初のEPS(エレクトリック・パワー・ステアリング)も採用。その制御を電子リア・ディファレンシャルと統合することで、高速走行時の安定性を犠牲にすることなく、ステアリングレシオを7%引き下げてステアリング・レスポンスを向上させた。

インテリアにも10.2インチ・タッチスクリーンのインフォテイメントシステムを採用するなど、あるゆる面で最新技術を採用している。同モデルは9月のフランクフルトモーターショーでワールドデビューを果たす予定だ。