CBRE(シービーアールイー)は8月16日、2017年第2四半期(Q2)の投資市場動向(Japan Investment MarketView)および第56回「不動産投資に関するアンケート」(CBRE Quarterly Survey / Japanese Real Estate Investment)の調査結果を発表した。調査期間は2017年6月20日~7月7日、有効回答は152人(149社)。

海外投資家による大型取引が上位を占める

2017年Q2における事業用不動産の投資額(10億円以上の取引)は前年同期比25%減の4,470億円。調査を開始した2005年以降のQ2投資額としては、2011年と2012年に次いで低い水準という。

主要不動産取引(主体別 取引額)

投資主体別にみると、いずれも投資額は前年同期を下回った。減少幅が最も大きかったのはJ-REITで同41%減の1,320億円。同社によると「J-REITの株価(投資口価格)が軟調に推移したことが主因」という。このほか、J-REIT以外の国内投資家は同12%減の2,170億円、海外投資家は同24%減の980億円となった。

規模別にみると、上位3案件はいずれも海外投資家による取得案件だった。アセットタイプ別では、海外投資家による大型ポートフォリオの取引により「住宅」が最も増加し、投資額は前年同期の約2倍の770億円となった。

あわせて発表した不動産投資家調査(2017年7月時点)によると、東京の期待利回りは、ホテルを除く全アセットタイプで最低値を更新。このうち商業施設(銀座中央通り)は前期比10bps(1株当たり純資産)減の3.50%と、オフィス(大手町)の3.55%(同5bps減)を下回った。商業施設がオフィスを下回るのは2009年の調査開始以来、初めてだという。