1990年にスタートし、2011年に1年間の連続シリーズが終了した後も単発番組として放送されてきた橋田壽賀子ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』(TBS)が、初の3時間スペシャルとして9月18日(20:00~)に放送されることが8日、わかった。7月中旬に『渡鬼』にとっては珍しいロケでクランクインし、撮影は8月末まで続くと言う。
昨年のスペシャルでは、中華料理・幸楽の改装問題から小島家や五月(泉ピン子)が大きく揺れ、同時に息子・眞(えなりかずき)の妻・貴子(清水由紀)が妊娠していることなども織り込まれていたが、今回の最新作ではその子育てを巡る騒動が描かれる。貴子の家出、眞のイクメンぶり、五月と眞夫婦とのギクシャクした関係など、今年も幸楽から目が離せない。
一方、大吉の後を継いだ日向子(大谷玲凪)が切り盛りする「おかくら」には、店の株主として5人姉妹が顔を揃え、前回から1年経ったそれぞれの生活ぶりが語られる。
泉は「五月は60歳の設定ですが、私自身は9月で古希を迎えます。70歳になってセリフが覚えられるか不安でしたが、なんとかやっています。『渡鬼』はもう役が身体の一部になっていて、役作りしなくてもしゃべり出したらもう『五月』になっている感覚です」とコメント。「このドラマはほとんどがスタジオ収録ですが、今回はクランクインからロケで、しかもこの真夏の炎天下。精一杯頑張りますので、観て楽しんでください」と呼びかけている。
プロデューサーの石井ふく子氏は「前作では五月は眞に頼まれないことを繰り返し、息子夫婦から迷惑がられましたが、子どもが生まれたらまた大変なことになっています。これがきっかけで新しい“嫁姑問題”が起きてきそうです」と説明。「思い返せば『渡鬼』は最初、キミ(赤木春恵/五月の姑)と五月のギクシャクが物語の中心でした。その立場が今、変わろうとしています。家族のドラマというのはつくづく奥が深いとも思います」と語る。
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