JTB総合研究所はこのほど、「LCC利用者の意識と行動調査2017」を発表した。調査期間は7月19日~23日、有効回答は2012年3月以降に旅行のために国内線LCCを利用したことがある人1,545人。
LCCを利用した理由、1位「価格が安かったから」
回答者のうち国内線LCCの利用経験がある人は25.5%で、2015年の前回調査から3.0ポイント増加した。性年代別にみると、初期に利用が多かった29歳以下の男性に代わって、29歳以下の女性(43.4%)、30代の女性(30.0%)、50代男性(22.4%)の利用率が上昇した。
国内線利用率をLCC航空会社別にみると、1位は「ジェットスター・ジャパン」(10.9%)、2位は「ピーチ・アビエーション」(8.9%)、3位は「バニラエア」(4.1%)だった。
国内線でLCCを利用した理由を聞くと、89.0%が「価格が安かったから」と回答、2位は「目的地への到着時間がちょうど良かったから」(15.7%)だった。また3位の「LCCに乗ってみたかったから」(8.7%)と4位の「キャンペーンで特別価格になっていたから」(7.1%)は前回より減少し、同社は「話題性だけではなく、着実に人々の移動の足として広がってきた様子がうかがえる」と分析している。
LCC航空会社を選ぶ基準を問うと、「航空運賃が一番安い」が圧倒的に多く78.4%。以下、「行きたい場所までの直行便がある」が42.4%、「フライトと自分のスケジュールがあっている」が34.8%と続いた。
既存の航空会社を利用してもよいと思う場合のLCCとの価格差は、飛行時間が長くなるほど高くなることが判明。片道2時間未満では「少しでもLCCより高ければ使わない」と答えた割合は30%だったのに対し、片道5時間以上では14.4%に減少。一方、「2万円以上高くても利用する」との回答は、片道2時間未満では0.8%にとどまり、片道5時間以上では20%となった。