ファーウェイは7月27日、2017年上半期の業績を発表し、スマートフォン端末などコンシューマー事業の売上は前年同期比で36%という大幅な伸びが明らかになった。日本を始め、アジアや欧州などで世界的にシェアを伸ばすファーウェイにとって、次の一手とは何なのか。

好業績の記者会見を世界各国に中継した、ファーウェイ コンシューマー事業CEOのリチャード・ユー氏

日本製部品で作られたスマホを世界に販売

いまやデジタル機器の主役ともいえるスマートフォンだが、市場が示しているのは「成熟化」だ。スマホの普及率が上昇したことで、劇的な成長は見込めなくなってきた。

だがファーウェイはイノベーションでそれを打開できると見る。「若者はすでにスマートフォンを持っているが、より良いものに買い換えたいと思っている。イノベーションによる、インテリジェントなスマホが必要だ」とユー氏は語る。

中国での会見は世界各国に中継されたが、その中でも特に時間を割いたのが日本向けの質疑応答だ。

まず、日本・韓国リージョンのスマホ出荷台数としては、前年同期比で47%増の伸びを示した。さらに家電量販店の売上を集計したBCNランキングでは、ベストセラーの「HUAWEI P9 lite」が単独首位に立った週があるという。

通常は大手3キャリアのiPhoneが独占してきた同ランキングでは異例の事態で、中国本社も注目しているとのことだ。

ベストセラーの後継機「HUAWEI P10 lite」も好調とのこと

日本についてユー氏は、自身がファーウェイに入社して以来、常に日本やドイツの品質管理に学ぶよう指導されてきたとのエピソードを語った。

また、同社のスマホはディスプレイやカメラ、メモリーなど多数の部品が日本製であることを挙げ、「我々はメイド・イン・ジャパンの部品を使ったスマホを、日本の端末メーカーよりもたくさん世界で売っている」とアピールする一幕もあった。