「サイズは合ってる?」「早い? 遅い??」。思春期を迎えた女の子の"初めてのブラ選び"は、ママにとって悩みが多いもの。そこで今回は、ワコールとキッズ@niftyが東京カルチャーカルチャー(東京・渋谷区)にて開催した「女の子とママのための"学ブラ"デート! in シブヤ」を取材。女の子の体に関する悩み、下着の上手な選び方について学んできた。

初ブラは何歳から? 女の子の下着の選び方

バストの成長は早まっている

午前・午後の部と合わせて42組の親子が訪れた同イベント。会場では、ワコールの上地朋子さんが女の子の体の成長や下着選びについて解説してくれた。上地さんによれば、1980年代に比べると、女の子のバストの成長は早まっているという(ワコール 人間科学研究所資料より)。「5年生・11歳の時に、バストの成長が始まっている割合が、1980年代では46%。2000年代では6割近くになっている」。一方で、バストがふくらんでいても、30%しかブラジャーを着用していないことも分かっているそうだ。

講師を務めた上地朋子さん

バストがふくらんでいても、30%しかブラジャーを着用していない

それでは、どのようなタイミングで、どのような下着を選んだら良いのだろうか。まず胸の成長の第一段階として、胸はふくらんでいないものの、乳頭がむずむずしたり、ちくちくしたり、しこりが感じられるようになる時期がある。この時期には、敏感な胸を守るための下着が必要なのだとか。

乳頭がむずむずしだしたら、下着で守ってあげよう

「胸の部分が二重になっていたり、フカフカが付いていたりする下着が良いでしょう。下着を置いたときにペッタンコになるものを選んでください。ブラジャータイプも同様です」。

このタイプの下着は、あくまでも「胸がふくらんでいない段階」で着用するものとのこと。「ふくらんでいる胸に対してペッタンコの下着をあててもあまり意味がない」という。

そして胸がふくらみ始めたら、胸の部分が立体的になっているブラジャーに切り替える必要があるそうだ。「生地はできるだけ薄く、伸び縮みが良いものを選んであげてください」と上地さん。ブラジャーが透けないように、その上にキャミソールやシャツを着ることも、エチケットとして覚えておいてほしいとのことだ。

胸の部分が立体的になっていて、伸び縮みの良いものを選ぶのがポイント

胸のふくらみが大きくなって、走ったり跳んだりすると、胸のゆれを感じるようになったら、ワイヤー入りのブラジャーが必要となる。「初めての生理が来てから3年間、胸は成長し続けると言われています。ワイヤー入りのブラを選ぶ時は、なだらかでしなやかな形をしたもの、ワイヤーがやわらかいものを選んであげるのがポイントです」。初めから大人用の下着を使うのは、避けた方が良いという。

胸のゆれを感じるようになったらワイヤー入りの下着を

正しいサイズの下着を着用しよう

これらのブラジャーを選ぶ際には、自分に合った正しいサイズを知ることが大切。イベントでは、バストの測り方についても解説があった。「アンダーバストとトップバストの2カ所をメジャーで測りましょう。メジャーは床と平行にして測るようにしてください。服を着用していても大丈夫です」。

アンダーバストとトップバストの差が10cm未満であれば、トップバストのみでサイズを決める「S,M,L」などのサイズ表記があるものがベスト。10cm以上になったらトップバストとアンダーバストの両方のサイズで決める"カップサイズ表記"がある下着を選ぶようにすると良いとのこと。「3カ月でサイズが変わる人もいるので、宿泊学習などに合わせて測りなおしてみるのも良いと思います」とアドバイスしてくれた。

アンダーバストとトップの差によって選ぶ下着を変えてみよう

またショーツのサイズも初経前後になると変わってくるとのこと。「足の付け根のゴムがきついと感じ始めたら、お尻周りを測り、S,M,Lサイズの展開があるジュニア用ショーツを着用するようにしましょう」。特にサニタリーショーツは、サイズが合っていないとナプキンがずれてしまったり、もれてしまったりしがちなので、サイズ選びを見直すきかっけにすると良いという。

ヒップのサイズもこの機会に確かめてみるといいかも

「成長には個人差があります。その個人差について悩んでいる女の子もたくさんいますが、一人ひとり違うということは個性で、とっても素敵なこと。体の成長はお友達と比べないで」と上地さん。イベントを主催したキッズ@niftyによれば、運営する子ども向け掲示板には、「お母さんにブラの相談をしたいけど、まだ早いとか、胸ないから必要ない、とか言われそうな気がして相談できない」「自分の胸のサイズが分からない」といった書き込みも寄せられているという。

思春期の女の子が、心や体の悩みを1人で抱えてしまうことのないよう、この機会に意識的に親子でのコミュニケーションを取ってみるのもいいかもしれない。