JR西日本と長州路観光連絡会(下関市・長門市・萩市・美祢市と山口県で構成される広域観光組織)は2日、山陰本線の新観光列車「○○のはなし」の運行開始にあたり、初日に開催するおもてなしイベントと、8~9月に実施予定の車内イベントについて発表した。

山陰本線の新観光列車「○○のはなし」(写真はすべてJR西日本広島支社提供)

同列車は8月5日から新下関~東萩間(下関経由)で運行開始。全車指定席の快速列車として、土休日に1日1往復の運行を予定している。車両はキハ47系2両編成をリニューアルし、「西洋に憧れた日本(洋)、西洋が憧れる日本(和)」をコンセプトに、車両ごとに異なるデザインに。2両にまたがる外装として「洋と和をつないだ海」のデザインを採用し、萩市の果実「夏みかんの花」、下関市の花「ハマユウ」を各所にあしらった。

車内は1号車を和風、2号車を洋風の客席とし、定員は計60名(和28人・洋32人)。ボックス席を除いて海側を向いた座席配置とし、車体側面の窓枠も極力大型化するなど、車窓に広がる響灘や日本海の海岸美を楽しめるように工夫されている。販売カウンターやイベントスペースも車内に設置され、こだわりの弁当(要事前予約)や沿線自慢の逸品の販売、地元の観光アテンダントらによる沿線の観光PRなども行われる。

車内は1号車・2号車で異なるデザインに

運行初日の8月5日には、発着駅や途中駅でおもてなしイベントを開催。往路(新下関駅9時59分発・下関駅10時21分発・東萩駅12時57分着)の下関駅では出発式が行われ、乗務員への花束贈呈やテープカットの他に、利用者へ記念品のプレゼントも予定されている。新下関駅・長門市駅で地元園児らによる出迎え・見送りも行われ、東萩駅では列車の到着・発車に合わせて出迎え・見送りイベントを開催する。発車時に「萩にゃん。駅長」「文にゃん駅長」による見送りも。復路(東萩駅14時13分発・仙崎駅15時27分発・下関駅17時39分着・新下関駅17時50分着)の仙崎駅でも出迎え・見送りイベントが開催される。

「○○のはなし」の車内では、沿線の「は(萩)、な(長門)、し(下関)」を感じられる催し物も用意。運行初日の8月5日、東萩駅到着時に「萩のはなし」として特製の萩焼湯呑がプレゼントされ、東萩~長門市間では「地酒のはなし」として沿線3市の地酒がふるまわれるという。「地酒のはなし」は8月5~27日の運転日に実施予定。9月の運転日には「萩のはなし」をはじめ、「菊川そうめんのはなし」「木育のはなし」「香月泰男のはなし」「豊田・梨のはなし」と銘打った催し物も用意されている。