俳優の玉木宏が、テレビ東京系ドラマスペシャル『巨悪は眠らせない 特捜検事の標的』(2017年放送)に主演することが1日、わかった。
同作は、『ハゲタカ』『コラプティオ』などの作品で知られる作家・真山仁の社会派長編作品『標的』を原作とした社会派ドラマ。東京地検特捜部に赴任した検事・冨永真一(玉木宏)の姿を描く。2016年10月に放送された『巨悪は眠らせない 特捜検事の逆襲』の続編となる。
今回冨永が対峙するのは、受託収賄容疑のある、日本初の女性総理候補・越村みやび。演じる名取裕子は、玉木とは初共演となる。また、前作に引き続き奥田瑛二、萩原聖人、羽田美智子、滝沢沙織、田村亮が出演する。介護・高齢化問題と向き合い、東京地検特捜部の正義と、国会議員の正義がぶつかり合う。
玉木は「前作は冨永が特捜検事に抜擢されての葛藤や迷いが描かれていましたが、今作はその部分をあまり見せず巨悪に対してどう立ち向かっていくかがメインに描かれています」と説明し、「随所の立ち振る舞いに前作との違いがあると思います」と今回の立ち位置について語った。
また、相手について「前作とは性別も違うし、証拠はあってもどう自白させるかの人間的な戦いになっていくのではと思います」と予想。「世の中の声を代弁するようなドラマになっていると思いますし、日本のトップの方にも思いが届くといいなと思っています」と心境を吐露する。「一人一人が政治に対して興味をもつことがいい世の中になっていく第一歩だと思っているので、とてもチャレンジングな社会派ドラマだと思います」と作品の良さを表した。
原作者の真山は「早くも冨永真一検事シリーズの第2弾がドラマ化にされることに、感激しています」と喜びのコメント。「今回は、原作とドラマで結末が異なります。小説を読んでもハラハラしながらドラマを楽しめるという贅沢なプログラムを、お見逃しなく!」とアピールした。
同局 田辺勇人プロデューサーは、「連日ワイドショーを賑わせている今の日本の政治状況は、正しい方向に進んでいるとは言い難く、その多くは国民感情と乖離しているのではないかと感じています」と問題を提起する。「先日、クランクインした現場は凄まじい熱気に包まれています。玉木さん、名取さんを始め豪華なキャスト陣が役と真摯に向き合い、ぶつかり合う芝居合戦は圧巻の一言です」と撮影現場の様子を明かした。