NTTドコモの吉澤和弘社長

NTTドコモの新料金プラン「docomo with」が好調のようだ。ドコモの吉澤和弘社長が27日に行われた決算会見で、秋冬モデルで対象機種を1、2機種追加する考えを明らかにした。

「docomo with」は6月からスタートしたドコモの新料金プラン。ユーザーが端末を定価で購入することにより、毎月1,500円を恒久的に割引くというものだ。現在は「arrows Be」(2万8,512円)と「Galaxy Feel」(3万6,228円)の2機種が対象となっている。

サービス開始から1カ月強が経つが、「非常に順調。実数は言えないが、現段階で30万弱の契約」(吉澤社長)としており、「withの対象端末として、秋冬モデルで1-2機種を追加したい」と決算会見でコメントした。

そもそも、「docomo with」を開始した狙いについて、吉澤社長は「サブブランドだとか、MVNOは視野に入っていない」としつつも、「結果的にポートアウトが少なくなってドコモにとどまっていただきたい気持ちはある」とかつて語っており、顧客引止め策として大きな成功を収めたことになる。

端末の定価購入で毎月1,500円の割引きが永久に適用(写真は5月24日の新製品発表会)

秋冬モデルで追加される機種については、何もコメントはしていないが、docomo withが受けた理由として、端末の価格と割引のシステムの2つを挙げている。また、docomo with開始にあたっても、ハイエンドモデルのような高価格負担を求めるのは現実的ではないと過去に指摘しており、2万円台半ばから3万円台半ばといった、ミドルレンジモデルが濃厚だ。

かつてスマートフォンの新モデルはハイエンドモデルばかりに注目が集まっていたが、ミドルレンジモデルの存在感が増していくことになりそうだ。