子どもを公園で遊ばせていて、危険な行為や、目に余る行動に遭遇することはよくあるだろう。我が子であればすぐさま注意をしたり、叱ったりするところだが、それがよその子の場合には事態は少々複雑だ。叱るべきだとは思っても、どうしても躊躇してしまうということもあるかもしれない。今回は、子どもを持つ女性マイナビニュース会員151名に、「公園でよその子を叱ったことはあるか」を聞いた。

Q.公園でよその子を叱ったことはある?

Q.公園でよその子を叱ったことはありますか
はい 29.1%
いいえ 70.9%

Q.どんな状況でよその子を叱りましたか。具体的に教えてください

「危険行為をしていた」

・「すべり台を逆走してる子、石を投げてる子に注意をした」(37歳/埼玉県/専門店/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「ブランコに乗らずに、ブランコを勢いよく投げていた子がいて、まわりの他の子どもに対して危なかったので注意した」(44歳/東京都/生命保険・損害保険/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「公園から外に向けて、何度もボールを投げていたから」(40歳/大阪府/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「砂を投げていた子がいて、他の子どもたちにもかかっていたので注意した。素直に謝ってきて、意外に良い子でした」(39歳/埼玉県/物流・倉庫/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「自分の子とおもちゃの取り合いをして、怪我をしそうだったので、2人ともに『駄目よ』と制止した」(36歳/広島県/建設コンサルタント/建築・土木関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「自分の子どもの友だちが危ない自転車の乗り方をしていたから注意したけど、やめなかったから叱った」(36歳/広島県/その他/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
・「周りに石を投げている子どもを叱ったことがありますね」(34歳/青森県/教育/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「壁から水が滝のように流れている所で、てっぺんに登って遊んでいて危なかったから。また、自分の子も一緒に遊んでいたから注意した」(35歳/大阪府/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

「いじめる・意地悪をする」

・「うちの子を突き飛ばしたから」(61歳/神奈川県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「自分の子どもに意地悪をしてきたから、普通に我が子に怒るように怒った」(31歳/兵庫県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「よその子同士ですが、意地悪して少し暴力的だったので……」(31歳/京都府/その他/その他・専業主婦等/フリーター)
・「小学生ぐらいの子どもが、小さい子をいじめていたから」(37歳/東京都/フードビジネス/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「何もしていないのに、自分の子どもの頭を叩いてきた子がいたから」(37歳/徳島県/その他メーカー/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「幼稚園の子が集団で、自分より小さい子のズボンを下げて笑っていたから注意したら、逆ギレされて唾をかけられた」(35歳/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

「ルールを守らない、うるさく騒ぐ」

・「順番を守れなかった」(36歳/新潟県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「ブランコの順番を守らなかったので、順番で交代してみんなで仲良く遊ぼうね、と声をかけました」(35歳/佐賀県/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)
・「砂遊びをしている時に、砂遊びの道具を黙って持っていこうとしたので、人の物を黙って持って行ってはいけないと注意した。そのまま逃げたので、持ち上げて元の場所まで連れ帰ってきて、再度注意した。2~3歳くらいの子どもだった」(37歳/新潟県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「大声でしゃべっていた時とか、他の子のおもちゃを勝手に取ったりした時」(39歳/大阪府/専門商社/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)

総評
調査の結果、「公園でよその子を叱ったことはあるか」との問いに、「はい」と回答したのは29.1%、「いいえ」は70.9%となり、約3割の人が叱った経験があることが分かった。

「どんな状況でよその子を叱ったか」に関しては、「危険行為をしていた」が45.4%で最多となった。以下、「いじめる・意地悪をする」(34.1%)、「ルールを守らない、うるさく騒ぐ」(11.4%)が続いた。「その他」は6.8%、「特にない・回答なし」は2.3%だった。

叱った状況としては、遊びの中などでの危険な行為をやめさせるためのものが半数近くを占めている。放っておけば大きな怪我や重大事故につながりかねないだけに、これは当然の行動と言えるだろう。初めから叱るというわけではなく、最初は冷静に注意をするものの、何度言っても聞かない場合や緊急時には、思わず大声で叱ってしまうということもあるかもしれない。

「いじめる・意地悪をする」では、いじめや意地悪の対象が我が子である場合以外にも、子ども同士のやりとりの中で目に余るものに対しては、叱る人もいるようだ。「ルールを守らない、うるさく騒ぐ」に関しても、楽しく遊ぶために最低限守るべき秩序を教える、という大人の役割が見て取れる。

昔と違い、特に都会では悪いことをすると叱られる近所の怖いおじさんやおばさんをめっきり見かけなくなった。彼らは怖くはあるものの、時には無軌道になりがちな子どもたちにルールや常識を教えてくれる存在でもあった。また子どもを見守り、事故や危険から遠ざけてくれる役割も担っていただろう。

今回、よその子を叱ったことがある人は3割弱と、少数派となった。実際、よその子を叱るという行為は現在ではかなり難しい。場合によっては、その子の親からクレームを受ける、というリスクさえある。「触らぬ神に祟りなし」ではないけれど、無用なトラブルはできるだけ避けたい、という心理が働くのも無理もないところかもしれない。

ただし、危険行為やいじめなどを見過ごすことは、より大きなトラブルにつながりかねない。周囲の大人としては、これらを見過ごすことは決して許されることではないだろう。今回は、"叱る勇気"を持つことの大切さを実感できるアンケートとなった。

調査時期: 2017年7月3日~2017年7月6日
調査対象: マイナビニュース会員(子どもをもつ女性)
調査数: 151人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません