いよいよ、夏休みがやってきました。レジャーや帰省など、子どもたちにとっては楽しいイベントがたくさん待っている一方で、長期休暇ならではのトラブルも多く耳にします。今回は、実際に保護者の方から寄せられたトラブル事例を紹介しながら、注意したいポイントについてお伝えします。
家での遊びにも注意
長期の休みは、子ども同士が遊びを通して過ごす時間がたくさんあります。中でも最近は、治安などの観点から家の中で遊ぶ子どもたちが多く、トラブルも多く耳にします。
相談のあった事例では、ある家庭にゲームがふんだんにあったために、子どもたちのたまり場になってしまったケースがありました。その家庭の子どもは、友人関係において立場が弱く、友だちにまるで自分の家のように振る舞われてしまったり、ゲームを独占されてしまったりしたそうです。
保護者が在宅していなかったり、子ども部屋が保護者の目の行き届かないところにあったりする場合には、知らないうちに事態が悪化する可能性もあります。ゲーム、カードゲームを巡ってのトラブルは特によく耳にしますので、注意が必要です。
集団になるとトラブルは増えていく
1人では決してやらない行為も、集団になるとほんの遊び感覚で法に触れる行為や、人を傷つける行為などに及んでしまうこともあります。小学校高学年になると行動範囲も広がり、縦の関係も生まれます。
特に子どもが、ゲームセンター、ショッピングモール、ファミレス、プール、お祭り会場、花火会場、ボーリング場などへ出掛ける際は、遊ぶ時間の約束や、友人関係の状況の把握に気をつけてみてください。
「こういうとき、どうする?」を事前に確認しておこう
上記のようなトラブルを防ぐために、保護者は何をしたら良いのでしょうか。「●●はダメ」「●●に気をつけよう」といった行為についての注意では、不十分。保護者が一方的に話をしても、子どもにとっては「そんなこと分かってる!」という気持ちになるだけです。
大切なのは、そのような行為をしたらどうなるかを、しっかり話し、考えさせること。子どもに「こういうとき、どうする?」と、疑問を投げかけてみてください。そして、子どもの答えを根気よく待ってあげましょう。保護者の意に反する答えが出たとしても、「そうではない」と否定するのではなく「●●はそう考えるんだね、私はこう考えるけど、どう思う?」と再び投げてみましょう。
自分が行った行為の結果を想像させることで、未然に防げることはたくさんあります。この機会に、親子でたくさんコミュニケーションをとってみてほしいです。
大崎清美
日本プロカウンセリング協会認定 心理カウンセラー/日本青少年育成協会認定 初級教育コーチ/NLPメンタルセラピスト/NLP認定マスタープラクティショナー/さいたま市生涯学習講師
通信制サポート高校などの教育業に20年以上携わり、不登校児の自立、自立支援や学習支援に取り組んできた経験を持つ。現在は「心サポートセンターKotodama」にて、「子どもの問題は、ママの問題につながる。だからママが笑顔になれば、子どもも元気になる」の信念のもと、子どもと母親のカウンセリングを行っている。