説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『バッテリー残量が100%のまま変化しません!?』という質問に答えます。

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「バッテリー残量が100%のまま」というのは、ホーム画面のいちばん上にあるステータス行の表示が100%で変わらない、ということでしょうか? 10分ほどディスプレイを点灯したままでも変化がないのであれば、「SpringBoard」に異常が生じたのかもしれません。システム(iOS)の再起動を行い、ステータス行がに変化があったかどうかを確認してみましょう。

SpringBoardはホーム画面の描画や表示内容をコントロールするプログラムで、iOSのユーザインターフェイス(UI)面を統括する存在です。アプリアイコンの描画やタップ/スワイプなどの操作を受け付ける機能のほか、ホーム画面と密接な関わりがある機能、たとえば「通知センター」や「コントロールセンター」もSpringBoardの影響下にあります。

ホーム画面のステータス行は、このSpringBoardが表示をコントロールしています。電波の強さを示すアンテナの数も、利用しているセルラー回線の種類を示す「3G」や「4G」の文字も、現在時刻やBluetooth状況を示すアイコンも、SpringBoardの働きなしには表示されません。

そのSpringBoardがなんらかの理由で動作異常を起こすと、アプリアイコンをタップしてもあるべき反応を得られなかったり、ステータス行が更新されなかったりといった現象につながります。SpringBoardを起動し直すと、さまざまな設定が初期化されて動作が正常に戻ります。

SpringBoardは、動作が不安定化すると自動的に再起動するよう設定されています。iOSを利用していると、突然画面中央にAppleロゴが現れ操作不能になり、数秒程度のごく短い時間で復活することがありますが、あの現象はSpringBoardの再起動にほかなりません。

しかし、SpringBoardだけを手動で再起動する方法はありません。ステータス行がなかなか更新されないなどの問題が生じた場合は、少し時間はかかりますが、iOSを再起動しましょう。SpringBoardの動作も初期化されるため、問題は解消されます。

ステータス行が更新されないなどホーム画面に関する不具合を見つけた場合は、システムを再起動します