国土交通省はこのほど、日本橋(東京都)周辺のまちづくりと連携し、首都高速道路の地下化に向けて取り組むと発表した。首都高速道路の老朽化が進んでいる上に、日本橋周辺では川の上を道路が通っているなど景観への影響が大きいため、今回の決定に至った。
首都高速道路は日本の高度経済成長期以来、非常に大きな役割を担ってきたが、建設から長い年月が経ち、老朽化が進んでいる。また、整備に急を要したことから、日本橋周辺では首都高速道路が川の上空を通過しており、周辺景観に与える影響についてさまざまな議論がなされてきた。
このような状況の中、2014年にこの区間も含めた首都高の大規模更新計画が策定されるとともに、日本橋周辺で検討が進むまちづくりの取組みが2016年に国家戦略特区の都市再生プロジェクトに追加された。この機会をとらえ、まちづくりの展開と連携して首都高を地下化することにより、品格のある都市景観の形成、歴史や文化を踏まえた日本橋の顔づくり、沿道環境の改善など様々な効果が期待される。
また、中央区から国・都に対し、首都高の地下化への申入れがされるなど、地元の機運も高まっている。これらを踏まえ、国、東京都、首都高速道路は共同で、日本橋周辺のまちづくりと連携して首都高の地下化に向けて取り組んでいくという。今後、まず関係者で計画案(線形や構造、対象区間など)について検討していく予定としている。
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