NECパーソナルコンピュータとキュレーションズは、企業がIoTデバイスを利用するサービスを容易に提供するためのIoTプラットフォーム「plusbenlly(プラスベンリ)」のベータ版を一般公開した。ベータ版では、利用は無償だが商用利用は行えない。正式サービスは2018年を予定している。

NECパーソナルコンピュータ代表取締役 執行役員社長の留目真伸氏は、「plusbenlly」を生み出すキッカケとして。「IoT化が叫ばれている一方、新しいIoT体験はまだまだ少ない」と発言。その理由として、各分野、業界での縦割りビジネスモデルによるデータの分断を挙げた。

そこで違った業界が組んでIoTサービスの提供を行い、フロントエンドも統合させる。これにより、バックグラウンドで縦横無尽にIoTデータが結びつくと、新たなサービスや事業が生まれると見込んだ。これを実現するためのプラットフォームがplusbenllyだ。

NECパーソナルコンピュータ株式会社 代表取締役 執行役員社長の留目真伸氏

新しいIoT体験を創出するためには業界の垣根を越えた縦横無尽の連携が重要になる

plusbenllyにより業界・業種を超えた連携でオープンイノベーションを促進する

plusbenllyの具体的な内容に関しては、キュレーションズ株式会社の根本氏が説明。現在のIoTビジネスを創出する上で、デバイスメーカーはエンドユーザーを獲得する必要がある。サービス提供者は新しいユーザー体験の創出を、IoTテクノロジー企業は最先端技術の利用促進を図らなければならないというプレーヤーごとの課題を抱えているという。

ユーザーからはplusbenllyが見えない

plusbenllyはこれらの企業を繋ぐ役割を果たす。デバイスメーカーはサービス提供者経由で多くのデバイスを提供することができ、テクノロジー企業は新技術をユーザーに届ける事が可能。そしてサービス提供者は独自にデバイスや技術を開発せずに低コスト・短期間でサービス開発ができるようになる。

plusbenllyはUXやデータの中継ぎをするプラットフォームであり、データそのものは保有せず、データの利用許諾もサービス事業者が個々にユーザーから許諾を取る仕組みとなっている。ユーザーからはplusbenllyを利用しているかどうかは見えない、ビジネスユーザー向けのバックエンドサービスとなる。

キュレーションズ代表取締役CEOの根本隆之氏

plusbenllyは悩みを抱える業界のマッチング役を行うバックエンドサービス

IoTに関わるビジネス事業者に価値を提供し、IoTビジネスの促進を行う

すでに50社以上が賛同を表明。共創の下準備ができている