東武鉄道は8月10日からSL「大樹」の運行を開始する。これに先立ち、7月19日に報道関係者向けの試乗会が実施された。鬼怒川線の鬼怒川温泉駅から下今市駅まで12.4kmを約35分かけて走行し、その後はSL展示館や転車台広場の公開も行われた。
SL「大樹」は、鉄道産業文化遺産の保存と活用、日光・鬼怒川エリアの活性化、東北復興支援の一助となることを目的としている。蒸気機関車C11形207号機が牽引し、客車は14系座席車、その他にATSを搭載するため、もともとは貨物列車用の車掌車だったヨ8634形が連結されている。補機としてディーゼル機関車DE10形1099号機が連結される。
蒸気機関車C11形207号機はJR北海道から借り受け、14系客車(座席車)はJR四国から譲り受けた。車掌車やディーゼル機関車、下今市駅・鬼怒川温泉駅に設置された転車台もJR各社などから譲渡された。すでに5月14日から試運転も開始されており、乗客を乗せた運行への準備が進んでいる。なお、7月14日に行われた試乗会とSL展示館・転車台広場公開の詳細については後日、改めてレポートする予定だ。