お待ちかねのCore Xシリーズがついに登場

Intelの新型ハイエンド向けCPU「Core X」シリーズの発売が開始。第1弾として入荷したのは、「Core i9-7900X」「同i7-7820X」「同i7-7800X」の3モデルで、これでようやく、先行して発売が開始されていたX299チップセット搭載マザーボードが利用できる環境が整った。価格と主なスペックは以下の通り。

モデル コア クロック L3 メモリ PCIe 価格
i9-7900X 10 3.30/4.30GHz 13.75MB DDR4-2666 44 125,000円前後
i7-7820X 8 3.60/4.30GHz 11MB DDR4-2666 28 75,000円前後
i7-7800X 6 3.50/4.00GHz 8.25MB DDR4-2400 28 50,000円前後

製品パッケージは黒がベースのデザイン。クーラーは同梱しないので軽い

いよいよ「i9」の登場ということで、TSUKUMO eX.ではこんな展示も

まず登場した3モデルは、いずれもSkylake-Xの製品。ソケットはLGA2066で、TDPは140Wだ。GPUは内蔵しないので、別途グラフィックスカードを用意する必要がある。また、モデルにより、コア数、動作クロック、キャッシュ容量、対応メモリ、PCI Expressレーン数などに違いがあるので注意して欲しい。

注目は、従来のi7/i5/i3の上位ブランドとして、初めて「i9」が登場したことだ。AMDのRyzenにより、尻に火が付いた形のIntelが対抗してきたわけだが、AMDはさらに最大16コアの「Ryzen Threadripper」を8月にも投入する予定。長らく、ハイエンド向けはIntelの独占市場だった。自作PCファンとしては、久しぶりのガチバトルに注目だ。

なおCore Xシリーズのパフォーマンスについては、いつものように大原氏がガッツリ検証を行っているので、そちらの記事を参照して欲しい。

【レビュー】Core i9-7900XとCore i7-7820Xを試す - いち早く登場する10コアと8コアCPUのパフォーマンスを徹底検証
http://news.mynavi.jp/articles/2017/07/10/corex/

X299搭載マザーボードが一挙に追加投入

待望のCore Xシリーズの発売を受け、対応するX299チップセット搭載マザーボードの新製品が多数登場している。

メーカー 製品名 価格
ASUS ROG STRIX X299-E GAMING 49,500円前後
ASUS TUF X299 MARK 1 47,500円前後
ASUS TUF X299 MARK 2 36,500円前後
ASRock Fatal1ty X299 Gaming K6 39,500円前後
ASRock X299 Killer SLI/ac 35,500円前後
MSI X299 GAMING PRO CARBON 46,500円前後

ASUSからは、高耐久モデルの「TUF X299 MARK 1」が追加。基板を覆う「Thermal Armor」が付属しており、4cmファンとヒートシンクによりM.2 SSDを25℃以下に冷やすことができるという。24時間連続稼働させる場合などは安心だろう。またThermal Armorなど一部の装備を省略し、価格を抑えた「MARK 2」も用意されている。

ASUSの「TUF X299 MARK 1」。写真左側に「Thermal Armor」が見える

バックパネルには、デュアルGbE、USB3.1(タイプA+C)などを備える

こちらは「TUF X299 MARK 2」。デュアルGbE→シングルGbEなどの変更も

ゲーミング向けの「ROG STRIX X299-E GAMING」。M.2ヒートシンクも搭載

ASRockからは、価格を抑えた2モデルが新発売。ゲーミング向けの「Fatal1ty X299 Gaming K6」は、発売済みの「同 Professional Gaming i9」の下位モデルにあたり、10GbEや無線LANなどが省略されている。また「X299 Killer SLI/ac」は、なぜかKillerではなくIntelのLANコントローラを搭載しているのがナゾなところ。

ASRockの「X299 Killer SLI/ac」。もはや"Killer"の意味が良く分からない

IntelのGbEと無線LAN、USB3.1(タイプA+C)など、装備は充実している