ジャガー・ランドローバー・ジャパンはこのほど、新型SUV「レンジローバー・ヴェラール」の受注を開始した。「レンジローバー」ファミリー4番目のモデルとなる。都内ではプレス発表会も開催され、実車を見学することができた。
「イヴォーク」と「スポーツ」の間に位置するミッドサイズSUV
新たに「レンジローバー」ファミリーに新たに加わった「レンジローバー・ヴェラール」は、コンパクトSUV「レンジローバー・イヴォーク」とプレミアムスポーツSUV「レンジローバー・スポーツ」の中間的存在となるミッドサイズSUV。699万円(税込)からという価格も、全長4,803mm×全幅2,032mm(ミラー格納時)×全高1,665mmというサイズも、両者の間に位置している。
エンジンは、ジャガー・ランドローバーが新工場にて設計から生産までを手がける新世代エンジン「インジニウム」3種類と、ハイパワーなV6 3Lスーパーチャージドガソリンエンジン(最高出力380ps/最大トルク450N・m)の計4種類。とくに、出力の異なる2種類のインジニウム2Lターボガソリンエンジン(最高出力250ps/最大トルク365N・m、最高出力300ps/最大トルク400N・m)は、これが日本初導入となる。また、すでに上陸済みのインジニウム2Lターボディーゼルエンジン(最高出力180ps/最大トルク430N・m)も、「レンジローバー」ブランドへは初搭載。トランスミッションは8速ATが採用される。
これらのエンジンと、外観や装備の異なる8種類のグレードとの組み合わせに、限定の最上級グレード「FIRST EDITION」を加えたモデルラインナップは全33機種にものぼる。
「街に溶け込む」デザインの「レンジローバー」に
3月にはイギリスのデザイン・ミュージアムにて世界初公開イベントが行われ、同ミュージアム移転リニューアル後に展示された初の自動車との栄誉に輝いた「レンジローバー・ヴェラール」。そのデザイン性は今回のプレス発表会でも強調された。来日したランドローバー エクステリア担当チーフ・デザイナーのジェレミー・ウォーターマン氏は、「リダクショニズム(還元主義)」というコンセプトにもとづき、無駄をそぎ落とすデザインを実現したと説明。さらに、伝統と先進性を兼ね備えたデザインを「『これはレンジローバーのクルマである』として絶対に間違えようのない、正真正銘のDNAがある。そして、新しいお客様のための新しい車両である」とプレゼンテーションした。
発表会が開催された有楽町インフォスでは、7月17日まで「レンジローバー・ヴェラール」展示イベントが一般公開される。プレス発表会では、会場をプロデュースしたフラグメントデザインを主宰する藤原ヒロシ氏もゲストとして登場。オフローダーのイメージが強い「レンジローバー」にあって、「横から見たシェイプがすごくきれいで。ちょっとずつ街に溶け込んでいく、街のクルマになっていく第1弾(が『レンジローバー・ヴェラール』)かな」と藤原氏は話していた。
実車を見学すると、全体的にすっきりしたデザインが、都会的で洗練された印象を作り出していると感じた。そのすっきり感を象徴するのが、ボディと一体化したデプロイアブル・ドアハンドルだ。車両をロックするか、走行を開始して時速8kmを超えると、ドアパネルに格納され、凹凸の少ないデザインを印象付けると同時に、ランドローバー史上最も低い空気抵抗係数0.32の実現に貢献しているという。
「レンジローバー・ヴェラール」の国内販売は9月2日を予定。正規販売ディーラーネットワークにて、8月26~27日にプレビューフェアが、9月2日3日、9月9~10日にデビューフェアが開催される。