スズキは12日、同社を代表するスーパースポーツバイク、新型「GSX-R1000R ABS」の日本仕様を7月28日に発売すると発表した。今回で6代目となる「GSX-R1000」は、8年ぶりに全面改良が施され、初めて日本仕様を設定した「GSX-R」史上最もパワフルで最も環境性能に優れたモデルとなっている。

スズキ「GSX-R1000R ABS」

新型「GSX-R1000R ABS」は、「No.1スポーツバイク」をコンセプトに、「GSX-R」シリーズの特徴である、エンジンと車体が調和した「走る・曲がる・止まる」の基本設計を徹底的に見直し、MotoGPで培った技術を採用することでさらに進化させ、高次元でバランスさせたスーパースポーツバイクとなる。

新開発の999cc直列4気筒エンジンは、MotoGPで開発した技術を取り入れた新機構「ブロードパワーシステム」を採用し、低中速域のパフォーマンスを損うことなく最高出力を向上させながら、スムーズな出力の伝達と全回転域での強力な加速性能を実現。車体は空力性能を高めたほか、フレームの軽量化と強度の最適化を図っており、エンジンの搭載角度を変更することでコーナリング性能と操縦性を高めている。レースで開発されたショーワ製の高性能な前後サスペンションにより、高い接地性と吸収性を実現し、フロントブレーキにはブレンボ製のキャリパーとディスクを装備した。

ライダーをサポートする高度な電子制御として、制動時の姿勢を安定させる「モーショントラック・ブレーキシステム」や、エンジン出力を制御し10段階から選択できる「モーショントラック・トラクションコントロール」などの装備に加え、スムーズな変速を支援するクイックシフトシステムを採用。サーキット走行でのアシスト機能として、理想的なスタートの加速を支援するローンチコントロールシステムも採用している。

日本仕様の特徴として、欧州仕様と同程度の最高出力・最大トルクを実現し、国内専用装備としてメーター内の表示で動作状況が確認できるETC車載器を標準装備している。車体色は「トリトンブルーメタリック」「グラススパークルブラック」の2色を設定した。「GSX-R1000R ABS」の価格は204万1,200円(税込)。