ネオマーケティングはこのほど、「熱中症」に関する調査結果を明らかにした。同調査は6月15日~16日、全国の熱中症を知っている20歳~79歳の男女1,200人を対象にインターネットで実施したもの。
熱中症の経験があるか尋ねたところ、全体で「医師に熱中症と診断されたことがある」は4.3%、「熱中症と思われる症状になったことがある」が25.2%で、合わせて29.5%に熱中症経験があることがわかった。年代で比較をすると、20代の合計43.0%が最も多い結果になっている。
熱中症、もしくは熱中症と思われる症状になったことがあると回答した人にその回数を聞くと、「2~3回」(46.3%)が最多。「4~5回」(7.9%)、「6回以上」(5.9%)を合わせると、60.1%が熱中症に複数回なった経験があることがわかった。
熱中症の予防として行っていることを尋ねると、最も多い回答は「水分補給」(98.9%)となった。次いで「エアコンや扇風機で室温を下げる」(66.0%)、「通気性のよい服を着る」(54.5%)となっている。熱中症予防には、湿度を下げることも大切だが、「除湿機等を使って湿度を下げる」は、15.0%にとどまった。
脱水症状の予防や治療などに用いられる「経口補水液」を知っているか聞いたところ、合計で83.5%が「どのようなものか知っている」もしくは「名前だけは知っている」と答えた。年代で比較をすると、どの年代も7割以上が知っていると回答している。
熱中症の予防として「水分補給」をしていると回答した707人に対し、何を飲んでいるか尋ねた。その結果、「水」と回答した人が最も多く79.8%、次いで「お茶」73.7%、「スポーツドリンク」57.7%となった。「経口補水液」はわずか9.9%と、1割に満たない結果となっている。
済生会横浜市東部病院周術期支援センター長兼栄養部長の谷口英喜先生によると、経口補水液は脱水の程度とナトリウムイオン濃度で選ぶとよいという。大量発汗時や発熱・下痢・嘔吐に伴う中等度以上の脱水時には、ナトリウムイオン濃度が高めの経口補水液が適しているとのこと。
「そこまではいかない『日常的』なレベルの運動・軽作業、平常時の入浴後、起床後、欠食時、大量発汗まではいかない程度(少量~中等量)の汗をかいた際などに伴う軽度の脱水症には、ナトリウムイオン濃度が低めの経口補水液がよいでしょう」(谷口先生)。何かあればすぐに経口補水液を飲める環境を作ることが大切だという。