フジテレビが主催する高校生を対象としたドラマコンテスト「第4回ドラマ甲子園」の受賞者が10日、東京・台場の同局本社で発表され、大賞に東京都在住の栗林由子さん(17)の『青い鳥なんて』が選ばれた。
同賞は、高校時代が最も感受性が高く、クリエイト能力が花開く時期であると考え、1時間のドラマ脚本を募集するもので、4回目の今回は過去最高の応募数に。大賞受賞作は、執筆者本人の演出でプロのスタッフがサポートして8月から撮影し、プロの俳優が出演して、CS・フジテレビTWOで10月放送にされる。
今回大賞を受賞した『青い鳥なんて』は、主人公・夏恋愛(かれあ)たちが繰り広げる、"青い鳥"をめぐる高校2年生の夏休み最後の1日の出来事をリアルに描くもの。栗林さんは、撮影に向けて「とても不安も多いのですが、なるべく自分から動いて、ドラマを良くしていけるように頑張りたいと思います」と意気込みを語った。
高校生を対象にした同賞だが、受験生ではない2年生が大賞を獲得するのは、今回が初めて。現在は演劇部の部長を務めているが、「私が抜けると、たぶん大変なことになると思うんですけど、(今回の受賞を)自分のことのように喜んでくれて、応援してくれていた演劇部員や支えてくれた両親、先生方、クライスメイトと、たくさんの人にお礼を言いたいです。ありがとうございます」と感激の様子だ。
受賞の電話がかかってきた際は、風邪をひいて寝ていたそうで、「半分寝ぼけて夢だなと思ってたんですが、後からジワジワうれしさがこみ上げてきました」と笑顔。ドラマで演じて欲しい人の希望を聞かれると、「私みたいなのが監督でも許してくれる優しい方なら(笑)」と謙虚に話した。
選考委員長のフジテレビ清水賢治執行役員常務経営企画局長は「脚本の完成度と同時に、キャラクターの魅力というのが非常にあったんだなと思います。主役の女の子の、ギャルぶりなんだけど繊細であるというキャラクター造形が、このドラマの一番魅力的な点だったなと思いました」と講評した。