コーエーテクモウェーブは6月28日、都内・東京ベイ有明ワシントンホテルにて、VRの技術を用いたアミューズメント向け最新筐体『VR センス』の完成&新作ソフト発表会を開催。本体の価格や、新ソフト『超 戦国コースター』『DEAD OR ALIVE XTREME SENSE』などが発表された。

左から南達尊氏、コーエーテクモウェーブ 代表取締役社長・阪口一芳氏、襟川恵子氏、藤井久徳氏

プレイステーションVRの技術を用いた『VR センス』の大きな大きな特徴は6つ。振動や突き上げ、前後左右水平の傾き(最大8度)といった「多機能3Dシート」をはじめ、物体が頭上や足元を這う表現も可能な「タッチ機能」、臨場感を盛り上げる「香り機能」「風機能」「冷温機能」「ミスト機能」と多彩な機能が搭載されている。また、発表会では『VR センス』のプロジェクトマネージャー・藤井久徳氏が登壇し、「特にこだわった点が、どこでも設置できるようなコンパクトな設計。そしてナビゲーションシステムを搭載することで常時アテンドが不要になること」とストロングポイントをアピールした。

価格は320万円(税別)で、受注開始日は2017年8月から。納入は2017年末を目指すという。また、筐体は3本のソフトを入れて販売されるが、筐体には最大5本までソフトを入れることが可能で、入れ替えもできる。さらに発表会の質疑応答時には、コーエーテクモホールディングスの代表取締役会長であり、『VR センス』ゼネラルプロデューサーの襟川恵子氏から「リリース当初は、ゲームセンターやショッピングセンター向けの販売となるが、将来的には『VR センス』のソフトを、プレイステーションVR向けにも展開する」とのコメントもあった。

『VR センス』メインプランナー・南達尊氏からは新作タイトルが発表された。これまでにアナウンスされた『ホラー SENSE ~だるまさんがころんだ~』『超 真・三國無双』『ジーワン ジョッキー SENSE』の3タイトルに加え、新たに『超 戦国コースター』と『DEAD OR ALIVE XTREME SENSE』の2タイトルが加わった。

『超 戦国コースター』は、3DCGがフル活用された戦国時代の町並みをジェットコースターで駆け巡るハイスピードアトラクション。風機能やミスト機能などにより、抜群のスピード感や臨場感が味わえる。一方、『DEAD OR ALIVE XTREME SENSE』は『VR センス』向けの専用ソフトで、シャワーを浴びるキャラクターの肌の質感や身体のラインに合わせて跳ねる水しぶきなどをじっくりと鑑賞できるという。さらに、キャラの動きに合わせて香りが漂よい、キャラと遊ぶことでご褒美も待っているとのこと。そのほか、今後は自社IPやオリジナルタイトル作品、他社IPを使ったタイトルもリリース予定で、人気女性向けタイトルの展開も予定されているという。

ゲーム操作に関しては、開発当初はPS MOVEを採用する予定であったが、ゲームプレイの際、コントローラーが筐体に接触するなどの危険を考慮し、プレイステーション4のコントローラーが使用される。

実際に著者も『ホラー SENSE ~だるまさんがころんだ~』『超 真・三國無双』『超 戦国コースター』の3タイトルを体験。『ホラー SENSE』は振動機能や冷温機能などにより、恐怖度が抜群。ストーリーもしっかりしており、ぜひ体験していただきたいタイトルの1つ。また『超 真・三國無双』は、一騎当千の「無双」シリーズらしく、爽快感が素晴らしい。

ただ、今回の体験プレイではコントローラーがPS MOVEであっため、剣を振るアクションの際、何度か筐体に接触してしまった。PS MOVEを廃し、発売までにプレイステーション4のコントローラーを採用することは正解だろう。そして、新作の『超 戦国コースター』は、振動や風機能、ミスト機能など『VR センス』のさまざまな機能をフル活用することで、家庭では味わえない超VR体験が楽しめた。