国土交通省はこのほど、旅客運送と貨物運送の事業の「かけもち」が行えるようになる措置を2017年9月1日より講じると発表した。これにより、自動車運送業の担い手を確保するとともに、主に過疎地域における人流・物流サービスの持続可能性を保持する。
貨客混載を促進
対象地域は、乗合バスが全国、タクシー・トラックが過疎地域等。乗合バスについては350kg以上(現行350kg未満)の荷物を運ぶことができるようになる。現行、旅客運送に特化している貸切バス・タクシーについては荷物も運ぶことが可能になるほか、貨物運送に特化しているトラックについては人も運べるようになる。なお、それぞれ事業許可の取得が必要となる。
旅客自動車運送事業者がバスやタクシーを用いて貨物を運送する場合、貨物自動車運送事業者がトラックを用いて旅客を運送する場合のそれぞれについて、最低車両台数や積載できる貨物の重量の上限などの許可の基準を設定する。
併せて、同一事業者が旅客自動車運送事業、貨物自動車運送事業を兼業する場合において、運行管理者や補助者の兼務を可能とし、その要件を整理するとしている。
同省は2017年7月30日までパブリックコメントを募集中。同8月7日に通達を出し、同9月1日の施行を予定している。