通信費の節約手段として注目されている格安スマホだが、都市部と郊外で同製品に対する意識差が生まれているようだ。ビッグローブが6月30日に発表した「格安スマホに対する都市部と郊外の意識差」に関する調査結果を紹介しよう。
格安スマホの利用動向
同調査は6月8日~12日、2大都市圏・地方政令指定都市、及び郊外在住で、格安SIMを知っている20代~60代の男女1,200名を対象に、WEBアンケート方式にて行われた。
まず、予備調査において、格安スマホ(SIM)を知っているが利用はしていないという人を対象に、今後の利用動向を聞いたところ、全体の40.7%が「利用してみたいとは思わない(あまりを含む)」と回答し、「利用してみたい(ややを含む)」(30.4%)を上回る結果に。特に、郊外では「利用してみたいとは思わない(あまりを含む)」の意向が41.9%と高い傾向が見られた。
一方、既に格安スマホ(SIM)を利用している人の利用動向は、「利用し続けたい(ややを含む)」が90.0%にのぼり、「利用し続けたくない」と明確に答えた人は全体の3%未満に留まった。
「利用し続けたい(ややを含む)」と答えた人の割合は、地方政令指定都市(93.1%)が最も高く、次いで、郊外(89.7%)、2大都市圏(87.9%)と続いた。「利用してみたいと思わない」割合が最も多かった郊外が、使い始めるとむしろ2大都市圏よりも継続意向が高いことが伺える結果となった。
格安SIMに対する不安と期待
格安SIM検討者に、利用するにあたっての不安な点を聞くと、「乗換えが面倒くさそう」(39.9%)が最多に。次いで、「端末が故障したときの収支や紛失したときの対応が不安」(32.2%)、「サポートが良くなさそう」(29.1%)、「実際に料金が安くなるか分からない」(27.7%)と続いた。
居住エリア別に見ると、2大都市圏では、「問い合わせ先がつながりにくそう」(20.4%)や「不安に思うことはない」(11.9%)が、地方政令指定都市では「サポートが良くなさそう」(35.4%)や「設定方法が分かりにくそう」(24.6%)、「実際に料金が安くなるか分からない」(32.2%)が平均より高い割合を示した。また、郊外では、「設定方法などを相談できる人が周りにいない」(21.0%)や「設定方法などを相談できる店舗が近くにない」(29.4%)、「自分がどれくらいのデータ容量を使うか分からない」(25.1%)という不安を挙げる人の割合が多く、地域によって不安な点が異なる結果となった。
続いて、格安SIM利用検討者に利用したいと思う理由を聞くと、「今の携帯電話会社の料金に不満があるから」(33.3%)がトップに。次いで「あまり通話をしないから」(23.8%)、「今使っているスマホのSIMを挿し替えて、通信料が安くなるから」(18.1%)となった。
居住エリア別では、2大都市圏では「iPhoneで使えそうだから」(20.8%)が、地方政令指定都市では「あまり通話をしないから」(27.0%)がそれぞれ平均を上回った。郊外では、「今使っているスマホのSIMを挿し替えて通信料が安くなるから」(23.4%)や「通信速度が充分早そうだから」(12.2%)といった理由に加え、「今の携帯電話会社との契約の更新月を迎えるから」(14.7%)という理由が平均(6.6%)を大きく上回った。