全国銀行協会は6月28日、2017年3月末時点(1~3月期)における「インターネット・バンキングによる預金等の不正払い戻し」の調査結果を発表した。それによると、1~3月期の不正払い戻し被害件数は80件、被害金額は1億4,400万円となった。前年同期は被害件数が467件、被害金額が4億9,800万円だった。
法人の被害は前年より拡大
内訳をみると、法人の被害件数は9件(前年同期5件)、被害金額は4,800万円(同3,000万円)で、被害件数は前年より4件増加し、被害金額は前年の1.6倍に拡大した。2016年度の累計では、被害件数は54件、被害金額は2億3,400万円となり、過去最悪だった2015年度の被害金額5億1,800万円を下回った。
一方、個人の被害件数は71件(同462件)、被害金額は9,600万円(同4億6,800万円)と、被害件数、被害金額ともに大幅に減少した。2016年度の累計では、被害件数は582件、被害金額は6億8,500万円となり、過去最悪だった2015年度の被害金額12億6,100万円を下回った。
2017年1~3月期の対応方針決定済み件数は27件、うち補償件数は23件で、補償率は85.2%だった。調査対象は同協会会員銀行191行。