吉野家は7月3日より、食後血糖値の上昇を緩やかにする効果を持つとされる「サラシア由来サラシノール」を秘伝タレに加えた「サラシア牛丼」を発売する。"牛丼のおいしさそのまま"という謳い文句は、果たして本当なのだろうか。新商品発表会で食べ比べをしてきた。
近年、吉野家は「ベジ牛」「麦とろ」「新とん汁」と"健康"をテーマにしたメニュー提案に力を入れている。この取り組みは、最近お腹が出てきた人(筆者)や不健康な食生活の人(筆者)、あと健康志向の女性にとっては嬉しい限りである。
今年3月、外食チェーンで初の機能性表示食品としてサラシア配合「サラ牛」を公式通販ショップで発売したのも記憶に新しい。これに対し、消費者から「店舗でも販売してほしい」という多くの要望が寄せられたこともあり、今回、全国の店舗にて「サラシア牛丼」が発売されることとなった。
サラシア入りの牛丼って、うまいの?
この「サラシア牛丼」の謳い文句は"おいしさそのまま"。……本当に? と思った人も多いことだろう。商品発表会にて、吉野家執行役員で農学博士の資格を持つ辻智子氏は、「サラシア自体は苦い味なのですが、試行錯誤を重ねてタレに配合することにより、従来の牛丼と変わらない味を実現しました」と話した。
また発表会では、特別ゲストに俳優 佐藤二朗さんと女医・タレントの西川史子さんも登場し、 報道陣より先に牛丼好きのお二人が「サラシア牛丼」と「牛丼」の味比べをした。
ひと口食べると、二人とも声をそろえて「違いがまったくわからない」と驚きの様子。佐藤さんは「味はまったく同じ。健康にいいって聞くとむしろ『サラシア牛丼』の方がおいしく感じる」と話していた。
「サラシア牛丼」と「牛丼」を食べ比べ
そんなまったく味が同じだなんて……と疑りながら、いざ実食。まず、当たり前だが見た目はまったく同じ。右が通常の「牛丼」で左が「サラシア牛丼」だ。
まずは、通常の牛丼を実食。ほんのり甘みがある秘伝ダシ、コクがあり柔らかな牛肉……「牛丼って言ったらこれっ」と言いたくなる安定感ある味わいだ。うまい。
では、いよいよ「サラシア牛丼」を食べてみよう。実際、味にどんな違いがあるのかというと……
ない。味に違いはない。まったく同じ。目をつぶって食べても、眉間にシワを寄せながら集中して食べても、違いはまったくわからない。これは驚きである。ちなみに、「牛丼」同様に大盛や特盛のサイズ変更、コモサラセットも注文可能。
唯一はっきりわかる違いと言えば、「サラシア牛丼」が税込480円で、通常の「牛丼」税込380円よりも100円高いという値段だけ。とはいえ、わずか100円高いだけで、"食後血糖値の上昇が緩やかになって健康的"と聞けば、この「サラシア牛丼」を注文したくなる人も多いのでは? 少なくとも、メタボ気味の筆者にとっては心強いメニューだ。