説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneのバッテリーが寿命かどうか方法は?』という質問に答えます。
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歴代のiPhoneには、リチウムイオンポリマーバッテリーが内蔵されています。容量や形状など仕様に多少の差はありますが、二次電池(充電により繰り返し使用できる電池/バッテリー)としての性質はほぼ共通しています。
リチウムイオンポリマーバッテリーは、使いはじめると次第に最大容量が低下していきます(セルの容量劣化)。使いかた次第では低下スピードが速まることはありますが、使用開始から2年が経過した時点で当初の最大容量から20%以上低下するとされています。たとえ大切に使ったとしても、新品のiPhoneは2年後に当初の満充電から20%性能ダウン、言い換えれば購入当初の80%の性能しか発揮できなくなってしまうのです。
「使いかた次第では」と書いたとおり、リチウムイオンポリマーバッテリーの性能低下ペースは一定ではありません。40度を超える高温の場所に長時間置いたり、電池残量がゼロのまま長期間放置(過放電)したり、使用開始から2年未満でも20%以上セルの容量劣化が進むことはありえます。
ご質問の「iPhoneのバッテリーが寿命かどうか知る方法」ですが、iOSにバッテリー寿命を調べる機能はありません。しかし、App Storeで公開されているサードパーティー製アプリを利用することで、およその寿命を知ることは可能です。
たとえば、「バッテリー・ライフ」というアプリを利用すると、iPhoneに内蔵されているバッテリーの購入時点の最大容量と、操作時点での最大容量を調べることができます。両者を比較することにより、2年で20%といわれるセルの容量劣化ペースに比べ速いのかどうか、バッテリーの交換を検討しなければならないほど劣化が進んでいるのかどうかを、判断することができます。