GIGABYTEは6月27日、Intelの最新CPU「Core X」シリーズに対応するX299チップセット搭載マザーボードの発表会を開催した。すでにCOMPUTEX TAIPEI 2017で公開された製品だが、あらためて日本市場に向けてのお披露目となった。

GIGABYTEは、発表会の前日となる6月26日に「AORUS」ブランドのX299マザーボードとして、「X299 AORUS Gaming 9」「X299 AORUS Gaming 7」「X299 AORUS Gaming 3」の3モデルを発売した。"Gaming"と銘打っているが、ゲームだけでなく、ワークステーションやハイエンドデスクトップPCなど幅広く対応するという。

6月26日に発売となった「X299 AORUS Gaming 9」「X299 AORUS Gaming 7」「X299 AORUS Gaming 3」

デザインやサウンドにゲーミングモデルならではのこだわり

さて、このところPCパーツ、特にゲーミング製品となると必ずといっていいほど、LEDを内蔵して光るようになっている。GIGABYTEのX299マザーボード群もイルミネーション機能「RGB Fusion」をサポート。基板上をいくつかの領域に分けてそれぞれに対して、LEDの色やイルミネーションのパターンを変えることができる。

イルミネーション機能「RGB Fusion」をサポート

RGB Fusion APPからLEDの色やパターンをコントロールする。また、マザーボードだけでなく、同じく「RGB Fusion」に対応しているグラフィックスカードやメモリ、PCケース、キーボード、マウスなどとイルミネーションを同期させることも可能だ

「X299 AORUS Gaming 9」と「X299 AORUS Gaming 7」では、メモリスロットやPCI Express x16スロットにもLEDを内蔵し、より鮮やかなライティングが可能となった。また、RGBW LEDテープ用ヘッダピンを備え、デジタルLEDテープの制御に対応する。

「X299 AORUS Gaming 9」と「X299 AORUS Gaming 7」では、メモリスロットやPCI Express x16スロットにもLEDを内蔵

チップセットのヒートシンクも光る

デジタルLEDテープは、LED1つ1つの色や発光パターンを独立制御できる

また、ゲーミングマザーボードらしくサウンド面にもこだわる。採用コンポーネントや回路設計を含めたオーディオ機能「GIGABYTE AMP-UP Audio」に、スタジオグレードの32bit/384kHzオーディオ処理も可能な「ESS SABRE DAC」を追加。ゲームはもちろん、音楽鑑賞や動画視聴でも高音質を実現するという。またオーディオコーデックには最新の「Realtek ALC1220」を搭載する。

「GIGABYTE AMP-UP Audio」に「ESS SABRE DAC」を追加

各コンポーネント

サウンドエンジンには「Creative Sound BlasterX 720°」を採用。バーチャルサラウンドや音質の調整、スピーカーが置かれている部屋にあわせたキャリブレーションといった機能に加えて「Scout Radar」と「Scout Mode」という機能が利用できる。これはゲーム内で発生した音の方向や距離を可視化するほか、遠くで発生した足音などが聞き取りやすくなる。競合製品でこうした機能を実装している製品もあるが、「Scout Radar」がスマートフォンに可視化した情報を表示する点がユニークだ。

Creative Sound BlasterX 720°

「Scout Radar」と「Scout Mode」は、Creative Sound BlasterX 720°に実装される機能

高耐久を支える機能

耐久性への取り組みとして「X299 AORUS Gaming 9」では、基板の背面に大型のバックプレート「AORUS Base Plate」を装備。重量のあるクーラーやグラフィックスカード、ヒートシンクを備えたメモリを搭載した場合の負荷を軽減する。また、はんだ付けした面が覆われているので、ケースに取り付ける際にケガをしにくいという。

基板の背面に大型のバックプレート「AORUS Base Plate」を装備

M.2スロットには、冷却用の「AORUS M.2 Thermal Guard」を搭載。最新のNVMe対応SSDでは、NANDだけでなくコントローラまで発熱が大きく、サーマルスロットリングが発生し、パフォーマンスが低下してしまう。「AORUS M.2 Thermal Guard」によって、放熱させることでそれを防ぐ。

M.2スロットは、冷却用の「AORUS M.2 Thermal Guard」を搭載

M.2を装着するAdd-in Card形式のものも用意するようだ

M.2スロットは、スイッチャーを介してCPUと直結する形をとっている。Core Xシリーズでは、モデルによってサポートするレーン数が44/28/16と異なるが、例えばレーン数16のCPUを使っているときに、グラフィックスカードを取り付けると、M.2スロットが無効となるように、搭載するCPUと装着する拡張カード、M.2 SSDを判断して動的に調整するという。

また、X299でサポートされる仮想RAID技術「Intel VROC」にも対応する。ただし、VROCを利用するためには、Intel製SSDと「VROCキー」と呼ばれるハードウェアキーが必要となる。「VROCキー」はIntelのみが提供するようで、マザーボードメーカーが製品にバンドルするといったことはいまのところないようだ。

マザーボード対象のバンドルキャンペーンも実施。いまのところIntel 200シリーズなどが対象だが、X299も加わる予定だという

さて、GIGABYTEではマザーボードを対象としたバンドルキャンペーンを今夏展開するという。まずは7月1日から「ファイナルファンタジーXIV」とのキャンペーンを実施。ダウンロードコードやグッズをプレゼントする。いまのところIntel 200シリーズなどが対象だが、X299も加わる予定だという。このほか、Optane Memoryのバンドルなども企画しているとのことだ。