西日本鉄道は21日、駅ホームにおける安全性向上に向けた取組みとして、西鉄福岡(天神)駅にて2021年度をめどにホームドアの整備に着手すると発表した。天神大牟田線は車両形式によって扉の枚数や位置が異なるため、こうした条件にも適合できる新しいタイプのホームドアについて検討を進めていくとしている。

西鉄福岡(天神)駅に停車中の新型車両9000形(2017年3月撮影)

西鉄福岡(天神)駅は天神大牟田線のターミナル駅であり、2016年度の乗降人員は1日平均13万1,108人。国土交通省が昨年12月に示した「駅ホームにおける安全性向上のための検討会 中間とりまとめ」の中で、1日平均利用者数10万人以上の駅に関して「優先してホームドアの整備を進めていくこと」とされており、これに該当する西鉄福岡(天神)駅でもホームドアが整備されることになった。すべての乗車・降車ホームを設置箇所としている。

ただし、天神大牟田線では片側2ドアの特急用電車8000形が引退(今年度中にすべて廃車予定)した後も片側3ドア・4ドアの車両が混在しており、扉位置の違いなどからホームドア整備が困難な状況にあるという。

「駅ホームにおける安全性向上のための検討会 中間とりまとめ」では、従来型のホームドアが導入困難で新しいタイプのホームドアにより対応する場合、おおむね5年をめどに整備または整備着手することとしている。西鉄福岡(天神)駅においても新しいタイプのホームドアの検討を進め、2021年度をめどに整備予定となった。

頭端駅の西鉄福岡(天神)駅では、転落防止策として固定柵を設置している

西日本鉄道は駅ホームにおける安全対策の取組みとして、頭端駅の西鉄福岡(天神)駅・大宰府駅・貝塚駅に固定柵を設置したほか、内方線付き点状ブロックの整備も進めており、今年度中に1日平均の乗降人員3,000人以上のすべての駅で整備を完了する予定。今後は「駅構内でお困りのお客さまへの駅係員・乗務員によるお声かけの強化など、ハード面とソフト面での安全対策を進めてまいります」としている。