LCCのPeach Aviationは6月20日、エレクトロニック・フライト・バッグ(EFB)の使用に関し、2016年6月から2017年1月までの評価運用を終了し、完全導入のための承認を航空局から取得したことを発表。これにより20日から、運航乗務員が機内で使用する紙マニュアル類を廃止しデジタル化へ移行した。保有全機へのEFBの完全導入は本邦初となる。
EFBは、運航乗務員向けのマニュアルをデジタル化させたアプリと電子端末の総称のこと。Peachでは、タブレットを利用したEFBを活用し、操縦室内で使用する紙マニュアル類をデジタル化することで、タブレット上で迅速にマニュアルの変更を運航乗務員に周知することができる。また、離発着時の機体性能をコンピューター計算することにより、運航効率の最適化を実現する。
紙マニュアルを廃止することにより、機体重量を約21kg軽減でき、年間6万2000ポンド(ドラム缶約180本)の燃費の向上と約90tのCO2排出量削減も見込まれる。Peachは、日本の航空業界のファーストムーバーとして、今後も最先端テクノロジーなどを積極的に導入し、より安全で高品質なオペレーションを目指すとしている。