マイクロソフトの2-in-1型Windows PCであるSurfaceシリーズの最新モデル「Surface Pro」が、6月15日に日本で発売された。
政府が推進する「働き方改革」の効果も相まって、最近では空港やカフェなどでPCに向かうビジネスパーソンが増えており、Surfaceを見かける機会も多い。だが、この市場を狙って、多くのPCメーカーがライバル機種を投入している。Surfaceシリーズはどのようにして対抗していくのだろうか。
「Pro 5」ではなかったが着実に進化
新モデルの「Surface Pro」は、名前こそ「Pro 5」ではないものの、Surface Pro 4の後継モデルだ。基本的なデザインは同シリーズを踏襲しており、スタイリッシュなWindows PCを求める声に応えている。
今回、特に好評を得ている特徴が、ビデオ再生時に最大13.5時間というバッテリー駆動時間だ。残念ながらSurface Proは、Windows PCでトレンドになっているUSB Type-Cからの充電機能は見送ったが、その代わりバッテリー駆動が大きく伸びている。外回りが多いビジネスパーソンにとって、メリットは大きい。
ペンの書き味も向上し、iPad Proのように滑らかになった。さらにアップルも実現していない操作感のインターフェイスとして、ダイヤル型の「Surface Dial」も面白い。新しい領域へ果敢に挑む、最近のマイクロソフトを象徴するデバイスといえるかもしれない。
購入にあたって気になる点があるとすれば、価格だろう。CPUにCore m3を搭載した最小構成でも、個人向けモデルは税別で10万円を超える。売れ筋のCore i5と8GBメモリーのモデルでは約15万円になる。しかもここには、必須オプションといえる約2万円のタイプカバーは含まれていない。
ただ、マイクロソフトがあえて高価格帯に製品を投入することで、他のPCメーカーと共存していることも事実だ。PC市場では複数のメーカーが「Surfaceスタイル」の2-in-1タブレットを発売している。Surface Pro含めた、多様な選択肢の中からWindows PCを選べるようにすることが、マイクロソフトの狙いだろう。