JR貨物は15日、新型ディーゼル機関車の製作について発表した。形式名は「DD200形式電気式ディーゼル機関車」。非電化区間での貨物列車牽引や貨物駅構内での入換作業に使用される液体式ディーゼル機関車DE10形・DE11形の老朽化にともない、置換用の機関車として新たに開発された。試作車1両を製作し、6月下旬に出場予定とされている。

「DD200形式電気式ディーゼル機関車」デザインイメージ(JR貨物提供)

新型ディーゼル機関車DD200形は、DE10形・DE11形の置換用として本線運転と入換作業の双方を担うことから、運転台を車体中央部に横向きに配置したほか、車端にデッキスペースを確保し、入換作業などで誘導を行う操車担当の作業性向上も図った。運転台の配置や左右非対称のデザインをはじめ、外観においてDE10形・DE11形と共通点が見られるものの、DD200形は駆動方式に電気式を採用しており、主電動機を4個搭載している。

既存のディーゼル機関車DE10形

DD200形はDE10形相当の走行性能を備えるとともに、軸重(1軸あたりの重量)を低く抑え、DE10形しか入れなかった線区への入線も可能に。DD200形の動軸数は4軸、車体長は15.9m、運転整備重量は58.8トンで、DE10形(運動整備重量65.0トン)より軽量化された。DD200形の最高運転速度は110km/hで、DE10形の85km/hより向上している。

JR移行後に新形式として導入された電気式ディーゼル機関車DF200形、直流電気機関車EF210形などで開発された技術がDD200形でも応用されており、性能の確保と信頼性の向上が図られた。JR移行後の新形式機関車と装置を標準化することで、メンテナンスコストを低減し、修繕部品の安定供給も確保するという。