ゲーミングデバイスのみならず、いまやマザーボードやグラフィックスカードや、PCケースまでさまざまな製品がイルミネーション機能を備え、きらびやかに光るようになってきたが、その「光の波」がついにメモリまでやってきた。2017年のCOMPUTEXでは「光るメモリ」が続々と展示。代表的なメーカーの製品について紹介したい。
Ballistixから新提案! 3Dプリンターでオリジナル「ライトバー」を作ろう!
MicronのBallistixブランドからは、BALLISTIX TACTICALシリーズで「Tactical Tracer DDR4 RGB」が発表された。RGBの名の通りRGB LEDを搭載しており、エッジの部分が発光する。
特徴的なのは、LEDのある半透明樹脂パーツ「ライトバー」の3Dデータを公開する点で、3Dプリンターがあれば自分だけのオリジナルデザインを造形することができるという。LEDについても、Ballistix M.O.D.ユーティリティを提供するとともに、各社マザーボードベンダーが用意しているLED制御ユーティリティに対して互換性をもたせたいとしている。
Tactical Tracer DDR4 RGBは7月リリース予定の製品で、DDR4-2666からリリースされる。MicronではネイティブDDR4-2666チップを開発、出荷開始しており、スタンダードシリーズのモジュールではそれが出荷開始となる。Tactical Tracer DDR4 RGBもそれを採用しつつ、アクセスタイミングを強化した製品となる。容量はモジュールあたり8GBまたは16GBとなる予定。
CorsairのVENGEANCEにRGB LED搭載モデルが追加
Corsairでは、Vengeanceシリーズの新製品「VENGEANCE RGB」を展示していた。VENGEANCE LEDの上位モデルで、VENGEANCE LEDが単色LEDだったところ、VENGEANCE RGBはRGB対応LEDを搭載する。それ以外は違いはなく、ヒートシンク形状は同じように見えるほか、動作クロックに関しても、執筆時点でどちらもDDR4-3466MHzとなっている。
RGB LEDの発光は、ケーブルレスだが同社電源でもお馴染みの「Corsair Link」を採用する。ここは少し独自と言えるだろう。
GeILに展示されていたRyzen向けメモリモジュール
GeILでは、「DDR4 EVO X」に「AMD Edition」が追加される予定。AM4プラットフォームに最適化しており、ASUSのDOCP、MSIのA-XMPといったAM4マザーボードでXMPプロファイルを読み込み最適なクロックで動作させる機能をサポートするとのこと。
RGB LEDに関してはASUSのAURA、GIGABYTEのFusion、MSIのMystic Light、ほかASRockのRGB LEDやBIOSTARのVivid LED DJといったマザーボード側のユーティリティに対応するほか、手動で発色変更が可能という。
会場ではDDR4-4800デモ機も発見。製品レベルではDDR4-4000超の戦い
そのほか、COMPUTEX開幕前日に説明会を開催したKingstonは、プライベートブースでDDR4-4000をデモしていた。
会場では各社が既存製品をさらにチューニングを詰め、OCデモを行っているわけだが、筆者が見つけたなかでの最高クロックは、G.Skillの4800MHz(4799MHz)デモだ。
マザーボードにASRockのX299 OC FORMULA、CPUは肝心なところが隠されていたが「X-Series」とされ、グラフィックスカードはMSI GTX 960 Gaming 2G、そしてメモリは同社「TRIDENT Z」シリーズの8GB×2枚モジュールを用いていた。
Intel X-Series CPU(Kaby Lake X、つまり4コア製品と思われる)およびX299チップセットはクアッドチャネルに対応しているが、クロックを高めるためにデュアルチャネルモードで動かしていた。