息子が産まれてから、「おっぱい」という言葉は日常的に自然と発する言葉になりました。それはなんだか可愛く愛しい言葉です。そしておっぱいの世界の奥深さを知りました。
助産師さんから母乳にはたくさんの栄養が消化吸収しやすい形で含まれていると聞きました。お母さんの体にとってもメリットがたくさんあるらしく、おっぱいも人間の体も本当にすごい。
妊娠中、赤ちゃんが産まれてからのことを考えるにあたって一番気がかりだったのは授乳のことでした。赤ちゃんが産まれると母乳は自然と出るものだと思っていた私。母乳は体質によって出やすい人や出にくい人がいて、妊娠中から母乳が出るように準備をすることが大切なのだと出産準備をしていく中で知りました。はたして私のおっぱいから母乳は出るのか…乳腺炎ってとても痛いらしいぞ…1日に何回授乳するのだろう?…回数は減らしていくの?…卒乳断乳って何??と謎だらけのおっぱいの世界に不安がいっぱいでした。
産院の助産師さんに相談したり、市のマタニティクラスで「おっぱいマッサージ」を教わり、妊娠後期頃から実践していました(マッサージを始める時期は母体の状態によって異なるので、お医者さんや助産師さんに相談すると安心ですよ)。
そして出産。普通分娩であれば産後すぐに授乳を開始する産院も多いそうですが、私は帝王切開だったので初めての授乳は次の日に。朝起きるとおっぱいはパンパン。おっぱいはさっそくはりきって授乳の準備を開始してくれていたようです。ですが私は術後の体の痛みがとても激しく、起き上がるのも決死の思い。助産師さんに教わりながら初めての授乳の時間はとても緊張しました。気持ちよさそうに眠っていた息子は助産師さんに起こされ、か弱い声で泣きながら、近付いてきた私の乳首をパクっと咥えてくれました。「あ…私お母さんなんだ」ととても不思議な気持ちに包まれました。