言葉は時代とともに変化し続ける。つい最近まで流行っていた言葉でさえ、あっという間に「死語」になり得る。様々な世代が集うオフィスという環境は、そんな"言葉の流行り廃り"に気付きやすい環境でもある。ビジネスパーソンが「今使うと恥ずかしい」と思う死語には、どんなものがあるのだろうか。マイナビニュース会員に聞いてみた。
まず、ビジネスシーンにおいて今使うと恥ずかしい「死語」はあるか聞いたところ、34.0%(170人)が「ある」、66.0%(330人)が「ない」と回答。「ある」と回答した人に該当する「死語」とその理由について聞いた。筆者の独断で気になった回答を紹介しよう。
Q.該当する「死語」とその理由を教えてください。
- 「ほうれんそう。みんなあまり使わない」(29歳女性 / 官公庁 / 事務・企画・経営関連)
- 「なるはや。おっさんくさい!! 」(30歳女性 / 紙・パルプ / 事務・企画・経営関連)
- 「ゼロックス。昔はコピーの代名詞だったらしいですが、今時言う人はいないので」(48歳男性 / ビル管理 / メンテナンス)
- 「花金。言葉としては好きだが、バブルっぽくてあまり使っている人はいない。今はプレミアムフライデーのほうが話題」(33歳男性 / 教育 / 専門職関連)
- 「asap。使っている人がいない」(38歳女性 / ドラッグストア・調剤薬局 / その他技術職)
- 「両面のことをリャンメンと言う」(37歳男性 / 広告・出版・印刷 / クリエイティブ関連)
- 「半ドン。午後からお休みの日に、今日は半ドンなんだ~と言うと若い人達は誰も知らなかった。週休二日制になってからは使わなくなりました」(50歳女性 / サービス / その他・専業主婦等)
- 「痛み入ります。侍みたい」(43歳男性 / ソフトウェア・情報処理 / 営業関連)
- 「蕎麦屋の出前。決まって遅れる部門があり、催促すると"今やってます"といつもの返事。大抵それから半日はかかるので、また蕎麦屋かよとブツブツ言ってしまう」(56歳男性 / 医療・福祉・介護サービス / 専門サービス関連)
- 「ケツカッチン。若い人に理解してもらえない」(33歳男性 / フードビジネス / 事務・企画・経営関連) 「あたり前田のクラッカー」(45歳男性 / サービス / その他・専業主婦等)
総評
マイナビニュース会員500名のうち、ビジネスシーンにおいて今使うと恥ずかしい死語がある、と回答した人は全体の34.0%(170名)だった。
念のため解説しておくと、ほうれんそうは報告・連絡・相談の略。以下同様に、なるはや:なるべく早く、花金:花の金曜日、asap:as soon as possible(できるだけ早く)。半ドンは、オランダ語のZondag(ゾンターク、日曜日)に由来する言葉で、午後が休業という意味。ケツカッチンは、後ろの予定が詰まっていることを意味する。
正直なところ、アンケートで寄せられた「死語」の中には「本当にそんな言い方する人がいたの? 」と疑う言葉もあった。例えば、筆者は「ゼロックスしておいて」などと言う上司に出会ったことがないが、決して少なくない人が死語に挙げていたので、昔はよく使われていた言葉なのだろう。
逆に「それはまだ大丈夫でしょう? 」と反論したくなる言葉もあった。例えば「ウィンウィン」などは今でも使ってしまいがちだが、10名ほどの人が死語に挙げていた。いつの時代も、死語かどうかを判定するのは若い人の感覚。おそらく筆者の感覚が、時代に取り残されつつあるということだろう。
調査時期: 2017年6月1日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 会社員500名
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません