政府は6月13日、「2017年版子供・若者白書」を閣議決定した。同白書で、就職せず、通学や家事もしていない15~39歳の若年無業者数を調べたところ、2016年は前年比2万人増の約77万人となり、2012年以来、4年ぶりに増加した。
求職活動をしない理由、「知識・能力に自信がない」
15~39歳人口に占める若年無業者数の割合は2.3%で、前年より0.2ポイント上昇。また総務省が2012年10月に実施した調査で、就業希望の若年無業者が求職活動をしていない理由を聞いたところ、病気・けがや勉強中を除くと、「知識・能力に自信がない」「探したが見つからなかった」「希望する仕事がありそうにない」などの回答が多くなっていた。
引きこもりの状況をみると、15~39歳の広義の引きこもり(「ふだんは家にいるが、近所のコンビニなどには出かける」「自室からは出るが、家からは出ない」「自室からほとんど出ない」「普段は家にいるが、自分の趣味に関する幼児の時だけ外出する」)の該当者)の推計数は、2015年12月の調査では54万1,000人となった。
子供の貧困問題への対応については、児童のいる世帯のうち、ひとり親家庭の世帯の割合は上昇傾向(2015年7.3%)にあるものの、平均所得は他の世帯を大幅に下回っており、子供の大学進学率も低いと指摘。家庭の経済状況等により、将来の夢が断たれたり、進路の選択肢が狭まることのないよう、「教育、生活面、親の就労など、様々な支援が求められている」としている。